️『オテ』が役立つシチュエーション
爪切り
爪切りは犬の足を押さえて行うため、嫌がって暴れたりする犬がいます。
しかし、犬の爪を定期的に切らないと、肉球の怪我や転倒の原因になります。
特に、狼爪(=親指の爪)は地面に接していないため、散歩で自然と削れることはありません。
「オテ」によって、爪切りにかかる時間が短縮できるので、犬の負担を最小限に抑えられます。
動物病院での診察
動物病院での診察方法に「触診」があります。
犬の気持ちを考えると、薬品の匂いが漂う慣れない環境で獣医師・看護師に囲まれるとなると、恐怖心を抱くのは当然と言えるでしょう。
触診が怖くないと教えるために、飼い主が保定したり声をかけ、犬を安心させてあげてください。
獣医師に攻撃性を見せることなく「オテ」をする余裕があると、診察がスムーズに進みます。
足を洗う
散歩の度に洗う必要性はないものの、足は汚れやすい部分ではあるので、他の身体の部位と比べると、洗う頻度は高くなるかもしれません。
犬は、足先やしっぽなど体の先端部はとても敏感なため、触られることを嫌がります。
指の間、肉球には汚れが溜まりやすいため、足に触れることに慣れさせておくと良いでしょう。
️犬が『オテ』をしてくれない理由
1.環境・状況がいつもと違う
飼い主側は気付きにくいかもしれませんが、ちょっとした環境の変化は、犬を困惑させます。
- いつもは家の中で「オテ」をしている
- 飼い主以外の人との接点が少ない
例えば、上記環境で過ごす犬の場合、屋外でコマンドを出されたり、飼い主以外に「オテ」と言われても、戸惑いを感じてしまいます。
2.気分が乗らない
犬を呼んでも知らんぷりしていたり、顔を背けるようなときは、無理強いするのはやめましょう。
犬にだって都合があり、機嫌が悪い日や拒否反応を見せる日があったりします。
体調が悪い可能性もあるため、様子をみてあげてください。
3.ご褒美のおやつがない
「オテ」が上手にできたら、ご褒美におやつを与えるのは間違いではないです。
但し、おやつを貰うためだけに条件反射で覚えさせると、おやつなしでは言うことを聞かなくなります。
おやつ慣れしている犬は、貰えるまで無視し続けるなど困った行動を繰り返すようになります。
️『オテ』を教えるコツ
短時間の集中トレーニング
犬の集中力は10分前後で切れてしまうため、長時間のトレーニングはおすすめできません。
短時間でトレーニングする方がゲーム感覚で楽しめますし、学習効果が高くなります。
エネルギーが回復している睡眠後、元気のある運動前は、トレーニングに適しています。
連呼せずにコマンドを出す
なかなか犬が覚えてくれないと、「オテ!オテ!」と1つのコマンドを連呼してしまいがちです。
これでは、犬が誤って指示を覚えるきっかけを作ってしまいます。
焦らず「指示語」を統一すると、成功率が上がっていきます。
️『オテ』はどっちの足が正解?
犬の「オテ」、左右どちらの前足で行うのが正しいのでしょうか。
競技会のオビディエンスでは、犬の右前足が「オテ」、左前足が「おかわり」が正式ルールとして定められています。
家庭で教える際は、飼い主が自由にルールを決めても問題ありません。
飼い主の利き手を「オテ」として教えることが多いようです。
左右を途中で変えてしまうと犬が混乱するので、最初に決めたら、家族全員で認識を合わせましょう。
️まとめ
「オテ」は犬との共同生活で役立つしつけです。
「オテ」ができると日々のケアが楽になり、良好なコミュニケーションを図れるようになります。
犬のみならず、動物園や水族館でも動物たちに「オテ」を教えているところがあるようです。
理由は犬と同じで、注射や爪切りの際に嫌がらなくなるそうです。
他の動物が「オテ」する様子も見てみたいですね。