季節性のかかりやすい病気に要注意!
季節によって、犬がかかりやすい病気があることをご存知でしょうか。夏には熱中症や脱水症状など暑さに関する症状に注意が必要ですし、冬は寒さの影響もあり関節や心臓に関わる病気に注意が必要です。
これからやってくる春も過ごしやすい日が続きますが、実は暖かくなってくることにより、ノミやマダニ、さらに多くの感染症を媒介している蚊が活発化します。
そのため、こうした春ならではの『かかりやすい病気』に注意し、事前に必要な予防やリスク回避に効果的な日頃のお世話を知っておく必要があります。
犬が春にかかりやすい病気3選
では犬が春にかかりやすい病気には、いったいどのような病気があるのでしょうか。すでにご存知の方も多いと思いますが、改めて確認していきましょう。
1.フィラリア症
フィラリア症とは、フィラリアという寄生虫に感染している蚊を媒介しかかってしまうことのある病気です。蚊が犬の血を吸う際に、体内にフィラリアが侵入してしまいます。
犬の体内でオスとメスのフィラリアが揃うことで繁殖し、その結果、フィラリア症を発症すると言われています。繁殖したフィラリアの数が少ないと、目立った症状は見られません。しかし、数が多いと急性症状を引き起こす恐れがあり大変危険です。
主に咳や呼吸困難、腹水といった症状を引き起こしますが、最悪の場合、死に至る危険のある非常に恐ろしい病気なので、必ず予防することが大切です。
2.皮膚病
春はダブルコート犬種をはじめ、多くの犬の毛が生え換わる時期です。この換毛期に抜けた毛が新しい毛に絡まり、毛玉ができやすくなることが原因で皮膚炎を発症する犬が急増します。
また、5月後半に入ると梅雨の時期が到来します。湿気が多くなり、より細菌や真菌が増殖しやすい環境が出来上がってしまうため、皮膚の状態が悪化しがちです。
梅雨から夏にかけて、皮膚炎だけでなく外耳炎などにもかかりやすくなるため、体全体の皮膚ケアを怠らないようにすることが大切です。
3.ノミダニ感染症
春になると気温が高くなり暖かい日が続きます。すると、犬の天敵であるノミやマダニが活発化し、咬まれることで皮膚炎を発症するケースが多いです。
ノミやマダニに咬まれることで、さまざまな病気に感染してしまうリスクも高まります。特に子犬の場合、貧血症状を引き起こし危険な状態に陥る恐れもあるため要注意です。
また、マダニを媒介し『犬バベシア症』に感染してしまうと、貧血だけでなく食欲不振や発熱を引き起こし、最悪の場合、死に至る危険性があります。成犬でもかかる恐れがある恐ろしい病気なので、必ず月1回の駆除薬投与を忘れないようにしましょう。
最近ではマダニが媒介するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)も問題視されています。これはウイルスが原因になる病気ですが、犬だけでなく犬を介して人間にもうつります。要注意です。この病気もマダニの予防を定期的に行いマダニに寄生されないことが最重要です。
病気を予防するためにできることは?
春にかかりやすい『フィラリア症』『ノミダニ感染症』『皮膚炎』を予防するためには、どのようなケアが必要なのでしょうか。
一般的に、春シーズンに入ると病院などでも推奨されるケースが多いため、すでにご存知の方が多いと思いますが、以下の予防法があります。
- ノミ、マダニの駆除薬を適切な頻度で投与する
- フィラリア症の予防薬を決められた間隔で投与する
- こまめにブラッシングする
- 適切な頻度でシャンプーする(月に1〜2回)
ノミやマダニの駆除薬や、フィラリア症予防のための薬投与は必ず行いましょう。フィラリア予防には内服薬(チュアブル、錠剤)、注射、背中に垂らすタイプの薬があり、ノミダニ駆除薬はおやつ感覚で食べられるタブレットタイプの薬もあります。
また、皮膚炎を予防するためには皮膚を清潔に保つことが何より重要です。毎日ブラッシングをすることで換毛期に毛が絡まり毛玉ができることを防いだり、月に1〜2回のシャンプーで清潔な状態を保ったりしましょう。
シャンプーはやり過ぎても皮膚に負担をかけてしまうので、月に1〜2回を目安に行ってください。
まとめ
いかがでしたか。犬が春にかかりやすい代表的な病気は、ご存知の方も多かったと思います。今から少しずつ情報を収集し春に向けて予防準備を始めておくことで、安心して春を迎えることができますよ!