1.いたずらや問題行動が増える
睡眠不足というのは、体だけでなく精神にも負担をかけるものだということがわかっていて、ストレスの原因にもなると言われています。
睡眠を取ることで疲れが回復したり、脳内の整理が行われたりしますが、精神を安定させる効果もあるのです。
人間も睡眠不足の時についイライラしてしまったり、ネガティブな感情になったりすると思います。
それは犬でも同じで、睡眠不足に陥るとイライラによる問題行動が増えてしまいます。
具体的には、ちょっとした刺激に対して吠えるようになったり、部屋の中の家具やクッションを噛み壊したり、飼い主さんに攻撃的な態度を見せるようになったりします。
愛犬が言うことを聞かなくなったり、いたずらが増えたりと、いつもとは違った様子が見られるようになったら、睡眠不足の可能性があることも考えて、生活リズムを見直すようにしましょう。
2.食欲がない、あまり動かない
犬が睡眠不足になり、それが続いてしまうと徐々に体力や気力が低下してしまいます。
そのようなことから、食事や遊びに対して関心が薄れてしまうことがあります。
具体的には、食事を出してもあまり食べなくなってしまったり、おもちゃに興味を示さなくなったりする様子が見られるようになります。
このような場合は、しっかりと睡眠を取ることで元気を取り戻せば、自然と食欲が回復して遊びにも積極的になるでしょう。
しかし、食欲の低下は病気が原因の可能性もあるので、排尿・排便や体の動きなどほかに身体的な変化がないか十分に確認するようにしましょう。
食事を全くしない日が3日以上続いたり、少しでもおかしいと思うところがあれば動物病院で検査してもらうようにしてください。
3.体調不良が続く
人間でも犬でも同じですが、睡眠不足は身体的なトラブルの原因となることがあります。
まず症状が出やすいのが消化器官で、上記のように食欲が落ちたり、消化能力が低下して嘔吐・下痢を引き起こしたりするようになります。
そのため、食事内容が変わっていないにもかかわらず、嘔吐や下痢の症状が続く場合などは睡眠不足を疑ってみるといいでしょう。
また、睡眠不足に陥るとストレスが溜まって免疫力が低下してしまうこともあります。
免疫力が低下することで、ウイルスや細菌に感染しやすくなったり、病気を発症しやすくなったりします。
さらに、病気からの回復にも時間がかかるようになったり、何度も体調不良をくり返すようになったりします。
犬は12~18時間の睡眠が必要
犬の睡眠については、あまり意識していない飼い主さんもいると思います。
しかし、犬の心身の健康のためにとても大切なことなので、しっかり把握するようにしましょう。
犬はよく眠る動物で、健康体の成犬であれば1日12時間前後の睡眠が必要だとされています。
成長期の子犬や体力が低下した老犬の場合は、さらに睡眠時間が必要で15~18時間寝ることもあります。
ただし、犬の睡眠時間の大半は、「レム睡眠」と呼ばれる浅い眠りです。
体は眠っていますが脳は活動している状態なので、周囲の音や気配に気が付くことができます。
老犬になると体力が衰えていて、体も脳も十分に休ませる必要があるので、深い眠りに落ちている時間が長くなるとされています。
まとめ
犬の睡眠不足は、精神を不安定にさせて問題行動を引き起こしたり、免疫力を低下させて体調不良を招いたりする原因になります。
愛犬の心身の健康を守るために、日頃からより良い睡眠が取れるように環境を整えてあげてください。