犬は飼い主に「感謝」をすることがあるの?
そもそも犬が「感謝」という感情を飼い主に対して持つのかということについては、現時点では明確には判明していません。
人間と同様の言語を持たない動物のため、「感謝」という概念を持っているかということを知るのは非常にむずかしいことだと思います。
ただし、飼い主にしてもらったことなどに対して「うれしい」という感情を持つことや、状況に満足するということは十分に考えられます。
そのため、飼い主の言動に対して喜びを感じて、それをしっかりと表現するということが人間の「感謝」に近い感情だとされています。
1.飼い主の顔を舐める
犬が飼い主に対して、感謝に似た感情を見せる表現のひとつが、「顔を舐める」という行動です。
犬は親兄弟や目上の相手に対して、相手の口元を中心に顔を舐めるという行動を取ることがあります。
これは「大好き♡」という愛情表現や相手を敬う気持ちを表現するものであり、信頼関係が結ばれている間柄で行われる場合はポジティブな感情表現だと考えられています。
また、犬が顔を舐めることで飼い主が笑ったり、なでてくれたりすることがあると、それを学習して飼い主を喜ばせるためにこのような行動を取ることもあります。
2.目の前で尻尾を振る
犬の感情が豊かにあらわれるのが尻尾です。
尻尾をぶんぶんと振っていれば、その犬が「喜んでいる」「楽しそうにしている」とすぐにわかる人が多いと思います。
そのため、喜びや感謝の気持ちも尻尾の動きで表現することがあるのです。
犬が尻尾で感情表現をしている場合、スピードや高さなどの違いでそこに込められた気持ちを読み取ることができます。
「うれしい!」「ありがとう♡」といった気持ちで尻尾を振っている時は、尻尾を水平よりやや高い位置で左右に大きく振ります。
テンションが高く盛り上がっている時ほどスピードが早くなり、尻尾の付け根(お尻)ごと大きく振る様子が見られます。
ただし、レトリバー種など尻尾が大きく太い犬の場合、尻尾が垂れ下がった状態で振ることもあります。
その場合でも、左右に大きくお尻からブンブンと振っているので、警戒モードの小刻みな震えとは区別がつきやすいと思います。
また、飼い主に対して感謝や喜びを表現する場合は、飼い主の目の前に来て目を見つめながら尻尾を振ることでしょう。
その際には、キラキラとした目で笑顔のような表情を見せることもあると思います。
3.穏やかな表情で飼い主を見つめる
尻尾をぶんぶん振るような爆発的な喜びを感じている時ではなく、心から喜びや幸せで満たされている時には、口元を緩めて目を細める笑顔のような表情を見せることがあります。
飼い主になでてもらっている時や遊びや食事の後など、満足そうな顔をして飼い主のことを見つめる様子が見られます。
この時には「うれしい」「幸せ」などと感じていることが考えられるので、飼い主も微笑み返してあげたり優しくなでてあげたりするといいでしょう。
犬はより一層の幸せを感じて、飼い主に対する愛情を深めていくと思います。
まとめ
犬が飼い主に『ありがとう』と感謝にも似た愛情表現をしている時の仕草や行動をご紹介しました。
このような仕草や行動を見かけたら、飼い主側も精一杯の愛情と感謝を伝えてあげてください。
言葉で「ありがとう」と言うことも大切ですが、犬は人間の言葉を理解することが難しいため、愛犬にも伝わるようなスキンシップで愛情を伝えることが重要です。