犬が臭いニオイを好きな理由
1.汚いという概念がない
犬が臭いニオイを好きな理由は、そもそも「汚い」という概念を持っていないからです。
例えば、道端に落ちている他の犬のうんちを拾い食いしてしまうことがあります。
飼い主にとっては「クサイ」「汚い」と感じるものですが、犬にとっては魅力的な臭いに感じられてしまうのです。
未消化の食べ物の臭いがすることがあるためです。
子犬のお世話をしたことがある母犬であれば、落ちているうんちにまで「後始末をしなければ！」と感じられてしまうことがあるのでは？と考えることもできます。
2.危険だと感じない
犬が臭いニオイを好きな理由は、その臭いに対して危険だとあまり感じないからです。犬はもともと食べ残したものを土の中などに埋めて、それをまた掘り出して食べる腐肉食の動物です。そのため腐った臭いに対してあまり危険だと認識しないかもしれません。
例えば、消費期限を過ぎて腐り始めている人間の食べ物を盗み食いしてしまうことがあります。
- この食べ物は腐っている
- 食べたらお腹を壊してしまうかもしれない
- 食中毒で命を落としてしまうかもしれない
犬がこのように感じることはないのです。
新鮮な香りがする食べ物も腐って悪臭を放つ食べ物も犬にとっては食料なのです。
3.タンパク質だから
犬が臭いニオイを好きな理由は、その臭いの元がタンパク質であるということが関係しているかもしれません。
犬にとってタンパク質は大事な栄養源であり、犬が最も多く必要とする栄養素です。
タンパク質が菌によって分解された時、アンモニアや硫化水素などの臭いニオイを発生させます。
犬はその臭いを好んでしまうのです。必要とする栄養素の臭いだからです。
4.有機物の臭いだから
犬が臭いニオイを好きな理由は、有機物の臭いだからです。
有機物とは、人間や犬など、動植物体を構成する物質のひとつです。血液・汗・皮脂などがあります。
つまり、有機物は犬にとって、獲物（食料）の臭いなのです。
生きるために必要不可欠な臭いと言っても過言ではないかもしれません。
お父さんの枕や靴下を好む犬が多いのも、そこに含まれる汗や皮脂といった有機物が理由でしょう。
顔や体をスリスリすることがありますよね。
しっかりお洗濯した後の枕や靴下を犬が好む場合、汗や皮脂が十分に洗い落とせていないかも…と考えられて便利かも！とポジティブにとらえてみるのも面白いのではないでしょうか。
5.飼い主を見分ける判断材料だから
犬が臭いニオイを好きな理由は、飼い主を見分ける判断材料だからです。
人間同士であればクサイと感じられてしまう他人の体臭や口臭も犬にとっては大事な情報源です。「あ！飼い主だ♡」と判断するために必要な材料なのです。
犬の視力は0.1～0.5ほどしかないとされています。遠くにいる飼い主の顔や姿形は確認することができません。
しかし、空気中に漂う無数の臭いニオイの中から飼い主の体臭や口臭を嗅ぎ分ける優れた嗅覚を持っています。
飼い主とはぐれてしまった時、迷子になってお家を探して歩いている時、臭いニオイも役に立つことがあるかもしれません。
臭いニオイを好む犬に注意すべきこと
犬が好む臭いニオイが他の犬や動物の糞尿の臭いなのであれば、触れることで感染する病気にご注意ください。
臭いを嗅いだ時に鼻先が触れ、舐めることで感染する恐れがあります。
臭いニオイを発する物体の誤飲誤食にご注意ください。
大好きなお父さんの有機物の臭いが染みついた靴下を飲み込んでしまう恐れがあります。
内視鏡手術や開腹手術が必要な事態になってしまっては大変です。
まとめ
犬が臭いニオイを好きな理由を5つ解説しました。
- 汚いという概念がない
- 危険だと感じない
- タンパク質だから
- 有機物の臭いだから
- 飼い主を見分ける判断材料だから
犬が好む臭いニオイの中には、犬の健康を害する原因になる恐れのあるものもあります。
とくにお散歩中は注意深く回りを見るようにしましょう。
犬の足元に犬が好む臭いニオイを発する危険物が転がっているかもしれません。
