1.甘えたい
犬が飼い主さんにお尻をくっつけてくる行動には、甘えたい気持ちが隠れているのかもしれません。
体のどこかを押しつけるようにくっつけることで、「なでて♡」「かまって」という気持ちを表現していることも考えられます。
なでてもらいたいという甘えの気持ちが強くなりすぎると、飼い主さんの体にぐいぐいとお尻を押しつけたり、手の下にもぐりこませたりすることもあります。
また、くっつけるというだけでなく、ドンッ！とぶつけるようにお尻を向けてくる場合は、楽しくてテンションが上がっていたり、遊びに誘ったりしているのかもしれません。
時には誘いに乗ってあげてもいいですが、他の人や犬にもするようになると、迷惑をかけてしまうことがあるのでくせにならないように注意しましょう。
2.安心したい
犬は元々群れで生活していた動物を祖先に持っているため、その習性や本能を受け継いでいます。
群れの動物たちは、外敵から自分たちを守るために、お互いの背後を監視し合えるように背中やお尻をくっつけて休んだり眠ったりしていたと考えられてます。
特に、巣穴の場所を移動したばかりの時や周囲に敵の気配を感じている時などは、不安を感じてそうした行動を取る傾向があります。
このようなことから、犬が不安を感じている時や安心感が欲しいと思っている時に、飼い主さんの体にお尻をくっつけて寝ることがあるのです。
いつもよりも留守番時間が長かった日や風や雷の音が聞こえてくる時などに、そわそわとした様子を見せた後にお尻をくっつけてくる場合は、何らかの不安を感じている可能性が高いです。
そのような場合は、できるだけそのまま受け入れて安心させてあげましょう。
不安を感じている時に、飼い主さんから拒否されたり邪険に扱われたりすると、さらに不安が増幅するだけでなく、飼い主さんに対する不信感が生まれてしまうこともあるので注意してください。
3.愛情や信頼のあらわれ
犬がお尻をくっつける行動は、伝えたいことや要求がある時だけ見せるわけではありません。
ただ飼い主さんへの愛情や信頼の情から、そのような行動を自然に行っている場合もあります。
犬は動物の本能として、背後を守りたいという意識があります。
そのため、自分がくつろいだり眠ったりする時に囲まれている場所を選ぶ様子がよく見られます。
それと同様の気持ちで、自分の背後を信頼できる飼い主さんに任せるつもりで、背中やお尻をくっつけて休むことがあるのです。
お尻をくっつけて寝ている時は、「守ってね」「信頼しているよ」という気持ちのあらわれだと考えるといいでしょう。
4.気を引きたい
飼い主さんのことが大好きな犬は、その注目を集めて気を引きたいという気持ちでお尻をくっつけてくることがあります。
犬は飼い主さんの気を引くために、さまざまな方法や手段を試します。
そのひとつとしてお尻をくっつけることがあるのです。
犬がお尻をくっつけてきた時に、無意識に犬の体をなでたり、その行動につい笑ってしまったりする飼い主さんは多いと思います。
そのようなリアクションが得られたことで、犬は「お尻をつけると飼い主さんが笑ってくれるかもしれない」と思って、何度もこの行動をくり返すことが考えられます。
まとめ
犬が飼い主さんにお尻をくっつけてくる行動の多くには、相手に対する愛情やかまってもらいたいという要求の気持ちによるものだとされています。
また、自分を守ってもらいたいという本能や、安心感が欲しいという意識から体を預けている可能性もあります。
そのため、犬がお尻をくっつけてきたらその気持ちに寄り添って受け入れてあげてください。
ただし、犬がお尻をくっつけてきた時、要求のすべてに応えるようになでたりかまったりしていると、それが当たり前となって犬がわがままになってしまうことがあるので注意が必要です。
不安を感じて近づいてきているのではなく、「なでて」「かまって」という要求のためにくっついているのであれば、毎回要求に応じるのではなく飼い主さんの都合やペースを優先したうえで接するようにしましょう。
