犬の譲渡会とは
保護されている犬と新しい家族を繋ぐための会であり、ボランティアで行われています。
犬は成犬であることが多く、子犬や老犬もいます。
生涯ずっと治療を必要とする持病を抱えた犬もいます。
ケガ・病気・先天性疾患などから手足に不自由を持つ犬もいます。
目が見えない・耳が聞こえないなどの障害を持つ犬もいます。
譲渡会で家族を待つ犬の全てが、若く健康であるとは限りません。
しかし、「以前、飼っていた子とそっくり!」という理由から老犬を迎えたいという家族がいます。
「うちのポメラニアンも足に障害があった」という理由から、介護が必要な犬を迎えたいという家族がいます。
このようにして次々と幸せが繋がれているのが、犬の譲渡会です。
犬の譲渡会に参加する方法
地域の情報を検索する
「〇〇〇・犬・譲渡会」と検索してみましょう。〇の中には、お住まいの都道府県名や市区町村名を入れて検索します。
複数のボランティアグループや保護団体のサイトを見てみましょう。定期的な譲渡会が行われている場合もありますし、不定期の場合もあります。
まずは参加しやすい日程や時間で選んでもよいと思います。どのような犬が家族を待っているのか、見に行ってみたいという気持ちで構いません。知ることから初めてみましょう。
環境省の公式ホームページで探す
環境省の公式ホームページ「収容動物検索情報サイト」では「譲渡会等のお知らせ」が記載されています。
- 犬が収容されている施設名
- 譲渡の条件
- 譲渡会の日程
このような情報を確認することができます。
参加を申し込む
犬の譲渡会への参加は事前の申し込みが必要です。
公式ホームページに問い合わせ方法が記載されています。
メールや申し込みフォームではなく、電話連絡であることがほとんどです。
譲渡会が開催される場所によっては、参加人数が制限されることがあります。
問い合わせや参加申し込みは早めに済ませておきましょう。
参加条件
どなたでも参加が可能です。「このような人や家族は参加できません」といった条件はありません。
しかし、実際に犬を引き取る場合には厳しい条件が付く場合があります。
参加条件や譲渡条件は公式ホームページで確認することができます。記載されていない場合は直接お問い合わせください。
保護犬を家族に迎えるために必要なこと
犬の譲渡を受けられる条件は様々です。よくある条件をまとめました。
- 年齢が60歳以下であること
- 一人暮らしでないこと
- 家族みんなが犬を飼うことに賛成していること
- ペット可の家に住んでいること
- 先住犬の避妊手術または去勢手術が済んでいること
- 譲渡された犬の避妊手術または去勢手術を行えること
今住んでいる家がペット可でも、転勤などによって引っ越す可能性がある場合、譲渡されないことがあります。
60歳以上や一人暮らしでも他に犬のお世話を頼める人がいる場合、譲渡される可能性があります。
犬を飼うに相応しいかどうか、実際にスタッフが家を訪れて確認することがあります。
家の環境だけではなく、金銭面・ライフスタイルなども詳しく聞かれることがあります。
望まない繁殖を防ぐため、譲渡された犬の避妊手術または去勢手術を行えることを条件とすることが多いです。
注意点
すぐに犬が譲渡されるわけではありません。トライアルという期間が設けられています。実際に犬を家に迎え、一緒に暮らしてみる期間です。
「この子とは暮らせないな」と感じたら断っても構いません。犬の幸せのために必要なことです。「この家族には譲渡できない」と判断されることもあります。
トライアル期間は1週間~2週間ほど設けられていますが、場合によっては1カ月と長く設けられる場合もあります。
人が「この犬と暮らせるかどうか」と判断する期間です。そして、犬が「ここで暮らしたいかどうか」と判断する期間です。
家族が犬を気に入っても、犬が家族や環境を気に入らない場合もあります。
まとめ
実際に譲渡会を行っている方から聞いた話があります。
- 保護犬なんだからタダでくれればいいじゃん
- 保護犬なんだからすぐに引き取れてもいいじゃん
このようなことを言う人がいるのだそうです。
譲渡会に参加している犬は一度は人に飼われ、そして捨てられた犬です。体に傷を負っている犬もいます。
そして、全ての犬が心に深い傷を負っているということを知ってほしいです。