犬を飼うのに免許が必要?『海外の免許制度事情』と日本も見習うべきポイント

犬を飼うのに免許が必要?『海外の免許制度事情』と日本も見習うべきポイント

日本では気軽にペットを飼うことができますが、海外には免許制度を導入する国があるのをご存知ですか?この記事では、海外の免許制度事情から見習うべきポイントをまとめました。

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海外の免許制度事業とは?

犬の前足を取る手

おうち時間を大切にするこの時代では、類まれに見ぬペットブームが起きています。

動物保護への関心も高まる一方で、残念ながら飼育放棄も増えてしまっているのが今の現状です。

犬や猫を飼う人に対してモラルが問われるようになった今、ペット飼育に対してスイスとドイツの2つの国では殺処分ゼロを目指して「犬の免許制度」の導入を開始しました。

最近では韓国でも開始されています。海外のペット事情を知ることで、日本でも改善すべき点を見つめ直すことができるかもしれません。

ここでは、海外の免許制度事業について以下にまとめています。

スイス「飼い主資格」

スイスでは、犬を迎える際に「飼い主資格」の取得が義務付けられています。

まず、初めて犬を飼う人は、基礎的な飼育方法を学ぶため最低約4時間の講習を受けます。

その後も、飼育から1年以内に実技テストをパスしなければなりません。

2匹目を飼う際にも実技テストをパスしなければ、飼育を断念せざるを得なくなります。

さらに、「犬税」の支払いを飼い主に義務付けています。

1頭あたり約17,000円と決して安くはなく、2匹目以降はさらに徴収額がアップするというなかなか厳しい税金です。

またスイスでは、犬のフン処理も義務付けされており、違反した場合は罰金約9,000円が徴収される徹底ぶりです。

ドイツ「飼育免許制度」

ドイツのファミリー

ドイツでは、闘犬で知られるマスティフやピットブルといった危険犬種を飼育する場合のみ「飼育免許」の取得が求められます。

犬を飼うには、犬に関する知識が問われる「理論テスト」を突破し、さらに獣医師が診査を行う「実技テスト」を通過しなければなりません。

体が大きく、咬傷事故を起こす危険性がある犬であることを考えれば理解できますが、日本と比較するとかなりハードルの高さを感じてしまいます。

韓国「所定の教育を受ける」

お隣の韓国では、2020年にペット購入時に所定の教育を受けることを義務付けすると発表しました。

韓国は日本よりも安くペットが手に入る分、動物に対する愛護意識のバラつきが問題視されています。

悲しいペット事件を減らすために、動物虐待に対する処罰を従来より厳しい「3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金」へ変更し、飼い主のモラルを高める対策を取っています。

犬を飼う際に日本も見習うべきポイント

ハイタッチをする犬

日本でも動物保護への関心は高まりつつありますが、まだまだペットに関する悲しい事件は起きています。

海外の免許制度は厳しいと感じる部分を含めてみても、大切な命を預かる飼い主として考えさせられる内容でもあります。

まだまだ簡単にペットが手に入る日本。海外の免許制度から、犬を飼う際に見習うべきポイントがいくつかあります。

1.基本的な犬の飼育方法を学べる

まず、犬を飼う際に基本的な飼育方法やしつけ、お金に関する知識を学ぶことは非常に大切です。

無知なまま飼育するよりも、海外のように基礎知識を頭に入れてから飼う方が良いのは明らかです。

犬の食事、しつけ方法、排泄の知識や処理の仕方、散歩マナーを身に着けた上で飼育した方が、犬の健康と安全を守ることにつながります。

2.犬を飼う前に飼育の大変さがわかる

リードをくわえる犬

犬を飼う動機は人それぞれですが、「かわいい!」と見た目を気に入り衝動的に飼い始めた人の中には、後悔してしまう人も少なくはないです。

犬の一生を預かることは、毎日のお世話としつけ、病気やケガへの対処、老犬介護まで責任を持って行うことになります。

海外のように命の重さについて改めて考える時間を設けることは、とても大切なことですね。

3.飼い主として適しているかテストできる

日本でも「動物愛護管理法」によって、ペットの飼い主は責任を持って管理・飼育することが義務付けられています。

ですが、正しいしつけマナーを学ぶ機会は自ら参加しない限りはないですよね。

その点、スイスでは飼い始めから1年以内に「実技テスト」を受けて合格しなければなりません。

これによって、飼い主に相応しい人物であるか、マナーやモラルは心得ているのか、正しい散歩マナーができているのかがチェックできます。

一定のテストを通過することによって、近所迷惑につながる飼い主の行為や、散歩中のトラブルなどを軽減する効果も期待できそうです。

犬のしつけの悩みを解消させる機会にもなるため、日本でも取り入れるべきかもしれません。

4.飼い主の責任意識が高まる

ハイタッチする柴犬

海外のような免許制度を取り入れることは、犬を飼うハードルが高まるため「犬を飼うのはやめよう」と諦める人が出る可能性もあります。

しかし、簡単に犬を手に入れて責任を放棄する人が存在する以上、目を逸らすことはできない問題です。

ペットに関する残念なニュースが無くなるまで、飼い主の責任意識を高める何らかの対策を取らざるを得ないのかもしれないですね。

まとめ

黒板と犬

犬を飼うのに免許や教育制度を取り入れることは、犬を愛する人にとっては不必要なことかもしれません。

しかし、犬のしつけやお世話を継続させること、最期まで責任を取ることは非常に難しいことです。

そこで海外のように一定の教育制度を取り入れたり、犬を守るための罰則を強化したりすることで、残念なニュースを軽減させることができる可能性があります。

今回は、そんな海外の免許制度から学ぶべきことをまとめました。改めて犬を飼うことについて考える時間となれば幸いです。

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