犬の『口の中』の健康はとても重要!
皆さんは日頃から愛犬の口の中をチェックしていますか。毎日歯磨きをしているという人は愛犬の口の中を確認した際、「なんだか口臭が気になる」「少し汚れているな」と気付くことも多いでしょう。
実は、犬の約8割は歯周病を患っていると言われており、この『歯周病』という病気は、放置していると心臓や腎臓などの臓器に疾患をもたらす恐れがあります。
したがって、口内の健康は体全体の健康を維持する上でも忘れてはいけない重要項目と言えます。寿命の長さにも影響してくることでしょう。
基本的には毎日歯磨きをし、歯の健康を保つことで口内の健康を維持することが可能です。他にも気になった時に動物の口内に詳しい獣医が在籍する動物病院で健康診断を受けるなど、犬の口の中の状態を定期的に確認してあげると安心です。
愛犬の口の中は大丈夫?チェックするべきポイントは?
現在、愛犬の口の中は健康な状態なのでしょうか。それとも直ちに対処が必要な状態になってしまっているのでしょうか。ここでは愛犬の口の中を見る時、チェックするべきポイントをご紹介していきます。
1.口臭
愛犬の口の中の状態を確認する際、最もわかりやすいチェックポイントは『口臭』です。正常な状態であれば無臭、あるいは獣特有の息の臭いや食べたドッグフードの匂いがほんのりする程度です。
しかし、汚れが溜まっていくにつれて徐々に口臭が気になるようになり、硫黄のような卵が腐った臭いを感じ、ひどくなるとなまものが腐ったような臭いやツンと鼻に刺激を感じるような臭いになります。
口臭がひどくなった場合、歯周病が重症化している可能性があるため、まずはかかりつけの動物病院、またはお近くに歯に強い獣医さんのいる動物病院がある場合は、そちらを受診してみましょう。
2.歯茎の状態
次にチェックしたいポイントは『歯茎』です。正常な状態の歯茎は、きれいなピンク色をしていますが、歯周病になりかけている場合は、歯茎に赤みが見られたり軽い腫れが見られます。
このような軽度な症状であれば、毎日歯磨きをしつつ歯茎をチェックすることで改善を見込むことも可能ですが、歯茎が腫れることで膿んでしまったり、出血が見られたりする場合には、歯周病を患っている可能性が疑われます。
そのまま放置していると徐々に悪化していき、歯茎の膿がひどくなってしまったり、歯を正常な状態で維持することが難しくなる恐れもあります。
3.歯の状態
そして最後に『歯』の状態を確認しましょう。これは歯磨きを行う時に一緒に確認することができると思います。
健康的な歯は、白く歯垢や歯石などが付着していません。少し汚れが付着している程度ならば、歯磨きをすることで取り除くことができるでしょう。
しかし、歯全体に歯垢が付着していたり、歯に黄ばみや茶色や黒色などの変色などが見られたりする場合は、動物病院で治療が必要となります。よりひどい症状に移行する前に正しい処置が必要です。
愛犬の口の中に不安が…どうするべき?
愛犬の口の中をチェックした際に不安な点が見つかった場合、飼い主はどのような対応を取るべきなのでしょうか。基本的に軽度な症状であれば、歯磨きを正しく毎日行うことで改善が見込めます。
ただし、口臭や歯茎、歯の状態に明らかな異常が見られた場合、歯磨きだけでは改善や治療することが困難です。かかりつけの動物病院を受診したり、近所に歯に強い獣医が在籍している動物病院がある場合はそちらで診てもらいましょう。
健康状態をチェックした上で必要な処置をしてもらったり、デンタルグッズを処方してもらったりすることができます。あまりに症状が重い場合は、全身麻酔化で処置する必要が出てくるケースもあります。
まとめ
犬の多くは歯磨きを嫌うため、なかなか歯磨きを上手くできないという飼い主さんも多いでしょう。しかし、犬にとって口の中の健康は全身の健康に直結します。必ず毎日のデンタルケアは欠かさず行い、少しでも不安な点が出てきたら動物病院で確認してもらいましょう。