大型犬をおんぶする必要はある?
結論からお伝えすると大型犬以外の小型犬や中型犬であっても、犬をおんぶするのは危険がつきものです。特に大型犬は体重25キロ以上、個体によっては人間の大人程の体重になる犬もいるので、楽々とおんぶできるような重さではありませんよね。
まるで人間の子供の様におんぶされている犬の姿は可愛らしいものではありますが、大型犬をおんぶするのは、愛犬はもちろん飼い主さんにも危険がおよぶ可能性があります。
大型犬をおんぶするのは危険?考えられる4つのリスク
1.落下事故
犬をおんぶする時はもちろんのことですが、抱っこしている時や抱き上げてカートに乗せる時でも落下事故の危険性があります。
おんぶしてもらうことが大好きで飼い主さんの背中でじっと大人しくしている犬ばかりではないはず。遊び半分で飛び降りようとしたり、嫌がって暴れてしまい落下する可能性があります。
犬の落下事故は飼い主さんが抱き上げた際に起こることが大半です。打ち所が悪いと骨折などの大けがに繋がる恐れもあるので注意しましょう。
2.関節に負担がかかる
犬を人間の子供の様におんぶすると、必然的に体勢が縦になってしまいますよね。四足歩行の犬にとって体が縦になるのはとても不自然なことです。
背骨や股関節に負担がかかりやすく、特に体重の重たい大型犬の場合は負荷も大きくなります。関節を痛めてしまう原因のひとつとなるためおんぶは避けたほうが賢明です。
3.愛犬の姿を確認できない
犬をおんぶしてしまうと、背中にいる愛犬の姿を飼い主さんは目で見て確認することは出来ませんよね。愛犬が今現在どのような状況でいるのか確認できないのは、リスクのひとつになります。
犬好きな人が断りなく触れようとすることもあるかもしれません。突然、知らない人に触られそうになった犬は驚いて噛んでしまうこともあるかも…。愛犬の状況を確認できず、突発的な事故を防いであげられないこともおんぶのリスクになります。
4.飼い主さんの体の負担
大型犬は体重が25キロ以上あり、グレートデンなどの超大型犬の場合は、人間の大人程の体重になることもあります。もちろん生き物なのでおんぶした際に飼い主さんの背中で暴れることもあるかもしれません。
そうなると、飼い主さんの体にかかる負担も相当なものになります。下手をするとぎっくり腰になってしまうこともあるので、大型犬のおんぶは出来るだけ避けたほうがいいようです。
大型犬の正しい抱き方は?
大型犬を頻繁におんぶや抱っこをする必要はないと思いますが、どうしても「抱き上げなければいけない時」がありますよね。老犬になって介護が必要になった時、緊急の災害時、体調不良で起き上がれない場合など様々な場面が考えられます。
おんぶは少々リスクはありますが、飼い主さんの両手が開くというメリットもあります。おんぶも含め大型犬の正しい抱き上げ方もご紹介しておきます。
1.おんぶ用リュックを使用する
あまり数は多くないですが、大型犬をおんぶする形で背負えるリュックが販売されています。愛犬にリュックに入ってもらってそのまま背負えるタイプです。
しかし、やはり愛犬の体勢が縦になってしまう事を考慮すると、使用頻度は少ないほうがよいと思います。災害時など緊急の時には便利です。
2.抱っこ紐を使用する
大型犬を抱き上げる時のサポートをしてくれる抱っこ紐も販売されています。胴体を支えて持ち上げるタイプや、体全体をすっぽりと入れて持ち上げるスリングタイプもあるようです。
胴体を支えて持ち上げるタイプは、布が当たっている個所への圧迫感があるため長時間の使用は難しく、体にくい込んでしまう個所もあるようなのでタオルなどを挟んで負担がかからないように工夫する必要があります。
スリングタイプは犬の体をすっぽりと入れることが出来るので、犬自身にはあまり負担はないかもしれません。抱っこ自体を好む犬にはお勧めですが、やはり大型犬の場合には飼い主さんの体の負担を考えると長時間の使用は難しくなります。
まとめ
おんぶは大型犬でなくても少々危険なもの。抱き上げる必要がある時には出来るだけおんぶ以外の方法で抱き上げましょう。
また、大型犬を抱き上げる時には飼い主さんの体への負担を軽減できる工夫もしましょう。いきなり低い床から抱き上げようとすると腰への負担が大きくなるので、ソファなど少し高い場所に乗ってもらい腰を曲げずに低い姿勢になって垂直に持ち上げると負担が軽減されます。
緊急時のためにリュックや抱っこ紐を用意しておくと安心かもしれませんね。