1.人や他の犬に怪我をさせてしまう
犬の噛み癖によって起こる問題として、特に気をつけなければならないのが、人や他の犬に怪我をさせたり怖い思いをさせてしまったりすることです。
犬が噛みつくことにはさまざまな原因ありますが、犬がどのような感情で噛みついたとしても相手を傷つけることに変わりはありません。
最悪の場合、怪我やトラウマを与えるだけでなく、相手の命を奪ってしまうことも。
実際に、大型犬が赤ちゃんに噛みついて死なせてしまった、などという事故も起きています。
そのような悲しい事故を招いてしまわないように、犬の噛み癖は絶対に直しておくべきものなのです。
2.適切な治療やサービスを犬が受けられなくなる
人に対する噛み癖がある場合、他人に犬を預けることができない可能性があります。
怪我や病気になって動物病院に行っても、触られることを嫌がって噛むような犬の場合は、十分な診察・治療を受けられないこともあるのです。
また、ペットホテルに預けることやトリミングを受けることを拒否されることもあります。
そのようなサービスを受けることができず困ってしまうかもしれませんが、受け入れ側のスタッフの安全を守るために必要な措置なので仕方がありません。
病院での診察や検査、トリミングなど健康維持のために必要なことであれば、口輪をしたり、麻酔をかけたりして処置を行うこともあります。
しかし、これらは犬にとっても大きなストレスとなり、診療やトリミングなどをさらに嫌いになってしまう恐れがあります。
あくまで緊急的な措置として、これらのような事態はできるだけ避けるべきだと思います。
3.噛んだ犬自身が処分される可能性がある
犬が人を噛んで怪我をさせてしまったとき、飼い主さんはその治療や保障などさまざまな対応が必要となります。
また、民事訴訟を起こされて損害賠償を支払うことなども考えられます。
またそれだけではなく、状況によっては犬が保健所で殺処分されてしまう恐れもあるということを覚えておきましょう。
咬傷事故が起きた場合、最寄りの自治体にその届出を出さなければなりません。
狂犬病のリスクはないかを調査したり、再発防止のための取り組みをしたりするためですが、攻撃性があまりにも強く人に危害を加える可能性が非常に高い場合などは、処分が検討されることもあるのです。
甘噛みを放置すると本気噛みに発展する可能性大!
子犬の時期、おもちゃや家具だけでなく人の手足などにも甘噛みをすることがめずらしいことではありません。
むしろ、甘噛みをすることは、犬同士のコミュニケーションを学ぶために必要なことだとされています。
親犬や兄弟犬に甘噛みをすることで、噛む強さの調整を覚えたり、強く噛みつくことで相手を不快にさせることを学習したりします。
そのため、子犬が甘噛みをしてきたら、飼い主さんも放置することなく、しっかりと対処することが求められます。
子犬の甘噛みくらいであればそれほど痛くないこともあるので、そのままにしてしまう人もいます。
けれども、放置することで成長した後も噛み癖が抜けず、大きな問題につながってしまうのです。
甘噛みをする時期は、噛み癖をつけないためのトレーニングをするのに最適なタイミングだと考えて、適切な対応を取るようにしてください。
まとめ
犬の噛み癖は、周囲の人や犬を傷つける恐れがあるだけでなく、犬自身の生活に悪影響を与えたり最悪の事態を招いたりすることも考えられる重要な問題です。
噛み癖が根深くついてしまうと、それを矯正するにはかなり時間がかかり、場合によってはプロの手を必要とします。
そのため、甘噛みをしている時期などを逃さず、そこで「他者に歯を立ててはいけない」ということをしっかりと教えましょう。
そうすることで、大切な愛犬が多くの人に愛されることにもつながるのです。