犬の嗅覚は優秀!人間の最大1億倍って本当?
犬の嗅覚と聴覚が優れているという話はとても有名です。嗅覚に関しては、人間の約3,000倍から、最高で1億倍もの能力を発揮するとも言われています。
この倍率は人間が嗅ぎとることのできる匂いが、さらに薄まっても感知することができるという意味です。そのため、1億倍遠くの匂いを感知できたり、人間が感知している匂いを1億倍も強い匂いとして感じているという意味ではありません。
しかし、犬にとって匂いは特別な要素です。感じ取った匂いによっては、ストレス要因となったり、反対にリラックスできたり気分が明るくなったりすることもあります。
犬の『好きな匂い』3つをご紹介!
では、犬は具体的にどのような香りが好きなのでしょうか。ここでは一般的に多くの犬が好むと言われている匂いを紹介していきます。
1.飼い主の匂い
すべての犬が大好きと言っても過言ではない、間違いなく『好きな匂い』第1位は、飼い主の匂いです。大好きな信頼できる飼い主の匂いは、犬にとって「嗅ぐことでリラックスできる」「安心できる」匂いです。
例えば、ひとりでお留守番している犬が飼い主の衣類や使用しているブランケットなどを集めていた…という話はよく耳にします。この行動には、集めた物に付着している飼い主の匂いを集め感じることで、安心して過ごせるからという意味合いがあります。
このように飼い主の体臭には、愛犬をリラックスさせたり落ち着かせたりする効果があるため、お留守番中は飼い主の匂いが染み込んでいる物を置いていってあげると、落ち着いてお留守番できる子が多いです。
2.肉などの動物系タンパク質が豊富な食材の匂い
犬は肉食動物なので、食べ物の中でも肉系の香りがする食べ物を好みます。最近はこうした嗜好を活かして、鶏肉の香りフレーバーが染み込んでいるおもちゃなども開発されているほどです。
犬にとって大好物の肉系の匂いを嗅ぐことは、人間が美味しそうな料理の匂いを嗅ぐことと同じです。嗅ぐことで幸せな気持ちになったり、興味や好奇心をそそられるような活力が湧いてきたりするのです。
3.排泄物の匂い
散歩中あるいは自分が排泄をした後、見つけたおしっこの後や自分のうんちの匂いなどを積極的にクンクンと嗅いでいることはありませんか。これは、犬にとって排泄物の匂いから様々な情報を得ることができるからです。
自分のその日の体調はもちろん、違う犬や人の排泄物の匂いからは、その人の体調や性別、大まかな年齢、どんなものを食べているかなど、あらゆる情報を収集することができます。
そのため、犬にとっては好奇心を満たせる興味深い匂いであり、好きな匂いとも言えます。
同じ理由で飼い主や他の犬、人が出したオナラの匂いも大好きです。飼い主がオナラをしてしまった時、嬉々として近寄り嗅ぐ犬がいますが、これも飼い主の状態を好奇心や使命感から嗅いでいるのでしょう。
こんな香りはストレス要因に…匂いに関する注意点
好きな匂いがある一方で、警戒心が強く匂いに敏感な犬たちにとって、嫌いな匂いは大きなストレス要因となることもあります。一般的に以下のような香りを苦手とする犬が多いです。
- 人工的な香り(香水、化粧品、薬剤など)
- アルコールの香り
- タバコの香り
- 柑橘系の果物の香り
- 香辛料
- お酢の匂い
これらの匂いは多くの犬が苦手とします。そのためアルコール飲料やタバコは、なるべく犬の近くで楽しまないようにしたり、柑橘系の香りがする芳香剤は避けるなど、犬にストレスのかからない場所で楽しみましょう。
マニキュアや香水といった人工的な香りも苦手とする犬が多いので、こうした商品を楽しむ際も、できる範囲で愛犬に配慮してあげましょう。
まとめ
いかがでしたか。一般的に犬が好きな匂いは人間とは異なる匂いです。アロマや香水、芳香剤の匂いがいいと感じる人は多いですが、犬は人工的な匂いを嗅ぐことでストレス要因になることも。同じ空間で過ごす上で、香り選びは慎重に行いましょう。