しつけとは
「しつけとは、日常生活での行儀作法や生活慣習の型を身につけさせること。おもに家庭内での初期教育を指す」辞書にはこのように書いてあります。
これは人のしつけについてですが、人と同じ社会で暮らす犬においても同じことが言えるのではないでしょうか。つまり、愛犬が周囲に迷惑をかけないように、適切なしつけを行うのが飼い主の役目です。
しつけができていない犬、3つの例
過剰なまでに犬をしつけるのには賛成できませんが、ある程度社会から歓迎されるような犬に育てる必要はあります。では、しつけができていない犬、というのはどういった状態を指すのでしょうか。
1.飛びつく
飼い主が犬をコントロールできていない状態です。犬が嬉しさや興味から他の犬や人に対して、だれかれ構わずに飛びついてしまうのはいけません。なぜなら、事故やトラブルにつながる可能性があるからです。
「友好的ならいいのでは?」と思われた方は要注意です。あなたには友好的なアクションに見えるかもしれませんが、他人はそうは思わないこともあります。
例えば、中、大型犬の場合には、立ち上がり飛びつくことで相手の犬や人が転倒する可能性もあるでしょう。実際に前脚をかけなくとも、飛びつくような仕草をしただけで、相手は驚いてバランスを崩すということも考えられます。
立ち上がり飛びつくという行動をさせないように、しつけなければいけません。
2.吠え止まない
吠えるのは犬に備わった性質、能力のひとつです。群れである家族を危険や敵から守る手段として、吠えることがあるのは理解してください。
しかし、なんでもない少々のことにも敏感に反応し、やたらと吠え続けるのはいかがなものでしょうか。吠える対象は様々で、人、犬、猫、自転車、バイクなど。それぞれの犬に苦手なものが存在するものですが、吠えられた方はその回数や時間が長いほど不快な思いを受けてしまいます。
周囲に迷惑をかけないよう、吠えるという行為を最小限にとどめるように教える必要があります。
3.攻撃をする
攻撃の内容は咬む、唸る、威嚇、追いかけて抑え込む、マウンティングなどがあります。どれも犬がもともと持っている反応ですが、社会的な暮らしを営むためには攻撃を抑えられるように、しつけなければいけません。
しかし、攻撃に対する感覚は飼い主によって違いがあります。例えば「マウンティングは自然な行為だから」と他人の犬を相手に、気が済むまでしたい放題やらせていてはどうなるでしょう。犬はOKだと思い行為がエスカレートするため、迷惑をかけてしまいます。
他にも咬む、唸る、威嚇なども同様で、他人の犬に迷惑をかけないのが犬を飼う上でのマナーのひとつです。
成犬になってからのしつけ
しつけをしやすい時期は、もちろん幼犬期です。しかし、激しく叱ったり、抑え込むような方法でしつけようとすると、犬に伝わらないことがあります。
しつけが空回りして犬が勝手に判断し行動を取る癖が、定着してしまいます。その悪循環を繰り返すと、当然しつけが不足した社会性の無い犬に育ちます。
「成犬になってからのしつけは可能でしょうか」答えはYESです。成犬ではある程度、性格と行動の土台ができているため、それを修正するのには時間はかかってしまいます。しかし、犬だけを直すという考えを一度捨て、飼い主の意識を変えることは重要です。
まとめ
いかがだったでしょうか。『上手にしつけができていない犬』の特徴3選と、成犬からでもしつけ直しはできるかどうかについてお送りしてきました。
犬のしつけを考えるとき「犬にどうなってほしいか」や「どんな振る舞いが社会に歓迎されるのか」などのビジョンを飼い主が思い描くこと。これが今回の大事なキモの部分です。
成犬になってからのトレーニングでも、遅くはありませんよ。健やかで笑顔のあふれる日々を目指して、みなさんファイトです!