犬に伸縮リードは使うべきではない理由
1.リードが見えづらい
伸縮リードは他人からは見えづらいです。
伸縮リードでお散歩している犬を見かけた時、「あれ?ノーリードじゃない!?」と疑うほどです。
見えづらいことによって、次のような事故が起きています。
- 飼い主と犬の間を通ろうとした自転車がリードに引っかかり、転倒させてしまった
- 相手とトラブルになり、警察を呼ぶことになった
- リードを伸ばしすぎて飼い主と犬が離れすぎていた
- 自転車の人からはリードが見えなかったようだった
この場合、犬が自転車に轢かれていた可能性も考えられますし、いずれにせよ非常に危険な状態です。
2.絡まりやすい
伸縮リードは飼い主の足に絡まりやすいです。
公園でリードを長く伸ばして犬を遊ばせ、スマートフォンに夢中になっている飼い主を見かけることがあります。
やんちゃで活発な犬であれば、走り回るうちに飼い主の足に巻き付いてしまうことがあると思います。
- 長く伸ばしたリードに飼い主の足が絡まり、驚いた犬(中型犬)が暴れた
- そのためリードが強く引っ張られて転倒し、手首を骨折した
- 利き手だったので生活が不自由になった
- 愛犬のお世話も十分にしてあげられなかった
このような事故が起きています。
よく考えてみてください。公園はもちろん、道路や公共の場でリードを長く伸ばすということは、ほとんどノーリードに近い状態なのではないでしょうか。
3.ロックをかけ忘れる、ロックが外れることがある
伸縮リードはロックをかけなければ、犬の引っ張る力で伸び続けます。
ロックをかけ忘れたり、ロックが外れたことによって、次のような事故が起きています。
- 横断歩道で信号待ちをしていたら、犬が渡ろうとして急に走り出した
- ロックが不十分だったのか、リードが伸びて犬が車道に飛び出してしまった
- 幸い車は来なかったが、車が来ていたら交通事故に遭って亡くなっていたかもしれなかった
この飼い主は命が縮まるほどの思いをしたことでしょう。
犬に信号の青や赤は分かりません。車が来なくなった瞬間に歩き出してしまうことがあります。
そのため、横断歩道で待つ間はリードを最も短く持たなければなりません。
劣化などによってロックが外れてしまうかもしれない伸縮リードでは、防げない事故があることを忘れないでほしいです。
4.犬が靭帯を断裂
伸縮リードはブレーキシステムがありますが、正常に作動しないことがあります。
次のような事故が起き、犬が被害を受けています。
- 伸縮リードでお散歩をしていた大型犬が急に走り出し、リードが伸び始めた
- ブレーキを握りしめたが伸び続けたため、リードを強く引いて犬を止めようとした
- その反動で、犬が靭帯を断裂してしまうほどの大怪我をした
ブレーキのシステムよりも犬の引く力の方が強かったため、正常に作動しなかったのでしょう。
これはなにも大型犬に限ったことではありません。小型犬や超小型犬にも全く起こらないことではないと思います。
伸縮リードの正しい使い方
耐荷重を確認して購入すること
伸縮リードは、犬の体の大きさや体重で選ぶと事故に繋がりやすいです。
犬が急に走り出した時、犬が勢いよく引っ張った時、リードには犬の体重の何倍もの重さが加わります。
愛犬の咄嗟の行動による荷重に耐えられる伸縮リードを選ばなければなりません。
急に走り出すことがある犬や引っ張り癖のある犬は、耐荷重に余裕を持って選ぶようにしましょう。
商品によって異なりますが、体重20㎏以下の小型犬~中型犬には、耐荷重50㎏ほどの伸縮リードが推奨されています。
道路で使用しないこと
道路をお散歩する時はリードを長く伸ばしてはいけません。
歩行者・車・自転車・バイクなどが近づいた時、すぐに対応することが難しいからです。
咄嗟に対応できる程度の長さで歩くようにしましょう。
周りへの配慮を忘れずに
犬のお散歩OKの公園であれば、伸縮リードを使用するのは構いません。
しかし、他に公園の利用者がいる場合はリードを短くしてください。伸ばしたままお散歩してはいけません。
まとめ
犬に伸縮リードは使うべきではない理由を4つ解説しました。
- リードが見えづらい
- 絡まりやすい
- ロックをかけ忘れる、ロックが外れることがある
- 犬が靭帯を断裂
伸縮リードは間違った使い方をすると死亡事故にも繋がりかねません。
また、伸縮リードに気が付かずに通りがかった人が引っかかってしまい危険な目に合うことも予測されます。使い方次第では、犬だけでなく人も被害にあいます。
伸縮リードを使う場所をよく考え、間違った使い方をしないようにしましょう。