犬の水を飲む量が変わる原因とは?病気になっている可能性も?

犬の水を飲む量が変わる原因とは?病気になっている可能性も?

水は動物が生きていくために欠かすことができないものです。それだけに水を飲む量の変化はわんこの健康状態のバロメータにもなりえます。今回はわんこの飲水量が変化する場合と注意したいケースについてまとめました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

️わんこの1日の飲水量とは

水を飲んでいる犬

わんこが1日に必要とする水分は、体重1キロ当たり50~60mlといわれています。ただしこれには個体差がありますし、ライフステージや気候、生活環境によっても変動します。

また、この数値はあくまでも必要な「水分量」ですので食事から摂取する水分量も含まれており、水分の多いウェットフードや手作り食を食べている場合には飲水量は少なくなり、ドライフードをメインに食べている場合には飲水量は多くなると考えられます。

そのため「うちの子はいつも水を飲む量が少ない!」「他の子と比べて水を飲む量が多いみたい!」と数値に踊らされて一喜一憂する必要はありません。注意すべきなのは「いつもと比べて」飲水量が増えたり減ったりしたときなのです。

️水を飲む量が減るとき

毛布から出ている犬の鼻

1.気温が下がった

わんこは人間と違って汗をかいて体温調節を行うことはほとんどしません。ですが肉球などからは少量ながら汗をかきますし、口でハッハッと息を吐く際にも気化熱による体温調節を行うので、水分を消費することになります。

ですが、気温が下がると水分を利用した体温調節の必要が少なくなるので、水分の消費量も減り水を飲む量も減ります。人間も同じですよね。

2.シニア期に入った

人間も動物もシニア期になるとしわが増え被毛の毛艶が悪くなり、いわゆる「枯れる」という表現がしっくり来るような体に変化していきます。これはシニア期になると体の水分量が減るからです。

またそれだけではなく、シニア期のわんこはのどの渇きを感じづらくなったり、体温調整が苦手になったりするため、本当は水分を補給すべき場面でも補給できていない可能性も大いにあります。

3.口腔内にトラブルがある

口の中に何らかのトラブルがあり、痛くて水が飲めていないという場合もあります。口の中に口内炎がある場合もあれば、腫瘍ができている場合など、さまざまなトラブルが想定されます。

特にわんこで問題になりやすいのは歯周病です。水が飲めないほど痛みを感じる場合は病状がかなり進行していると考えられますから、すぐに対処すべきでしょう。

これらの場合に水を飲む量が減る傾向がありますが、水を飲む量が減ってまず心配になるのが脱水症状です。また、尿路結石を発症しやすくなるという点にも注意が必要です。

実際の水の減り具合からだけでなく、便秘になっていたりおしっこの回数が減ったりといった症状からも飲水量が減っていることは推測できます。とはいえ、わんこは人間と違って「水をたくさん飲みなさい」という指示に従ってはくれません。

そのため水をたくさん飲ませたい場合にはフードをウェットタイプに変えたり、スープをかけてあげたりして食事で調整してあげる必要があります。

️水を飲む量が増えるとき

ホースから直飲みする犬

1.気温が上がった

すでにご紹介した通り、わんこは気温が上がると水分が蒸発する際の気化熱を利用した体温調節を行います。気温の高い日にはこの活動が活発になるため、必要な水分量もおのずと増えてきます。

2.激しい運動をした

人間も激しい運動をした後には、のどが渇いて水を飲みたくなりますよね。これはわんこも同じです。運動によって上がった体温を下げるため、ご紹介してきたような方法で体温調節を行うからです。

3.塩分を摂取しすぎた

人間の食べものをつまみ食いしたなど塩分を摂取しすぎた場合、体内の塩分濃度を下げようとして水をがぶ飲みすることがあります。私たちがしょっぱいものを食べた後にのどが渇くのも基本的には同じ原理です。

塩分の過剰摂取は人間と同様に高血圧の原因となりますし、内臓にも大きな負担がかかります。わんこの場合、思っているよりも少量の塩分で過剰摂取となってしまうので注意が必要です。

4.糖尿病・腎臓病などの病気を発症している

病気によって水を飲む量が増えることもあるので注意が必要です。飲水量が増えることで有名な病気が糖尿病と心臓病です。水の量だけでなくごはんを食べる量も増える「多飲多尿」が大きな特徴となっています。

また、クッシング症候群という疾患の場合も同様に水をたくさん飲むようになりますが、この場合は左右対称に被毛が抜けるといった脱毛を併発するのが特徴です。

水を飲む量が減ったときに比べ、増えた分にはそのこと自体による体調への悪影響はほとんどありません。必然的にトイレの回数が増えたり頻度が上がったりするので、トイレを常に使えるよう清潔を保ってあげることは必要でしょう。

ただ注意したいのは、大量の水を一気に飲みすぎることによる「水中毒」です。水中毒とは、水を飲みすぎたことによって血中ナトリウム濃度が著しく下がってしまう状態で、最悪の場合は死に至ることもあるので注意が必要です。

水遊び中などに発症することが多く、通常の飲食で水中毒に陥る心配はほとんどありませんが、知っておいて損はありません。

️まとめ

手から水を飲む子犬

いかがでしたでしょうか?わんこの水は汲み置きにしている家庭がほとんどだと思いますから、わんこが実際にどの程度の量の水を飲んでいるかの確認はおろそかになりがちかもしれません。

もちろん1ml単位で確認・把握しておくような必要はありませんが、日ごろから1日に大体何回くらい(もしくはどのくらい)水を足すのか、一定時刻になると残水量がどのくらいになっているのかなど、おおよその目安をつかんでおくことはとても大切です。

もし明らかにおかしいと感じるような変化があった場合には動物病院の受診を検討しましょう。

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