1.同じ行動をしつこくくり返す
犬が長い時間自分の前足を舐めていたり、尻尾をかじっていたり、グルグルと同じ場所を歩き回っていたりすることはありませんか？
そうした行動は「常同行動」と呼ばれるもので、犬がストレスや不安を感じた時に、それを和らげるために行っていると考えられています。
そのため、犬が前足をしつこく舐めていたり、尻尾をかじったりしている場合は、抱えきれないほどのストレスを感じているのかもしれません。
また、そのような行動は意識せずに行っている場合がほとんどで、足が真っ赤になってしまったり出血したりしてもやめることができません。
やめさせるために叱ると、さらにストレスを感じてしまうことがあるため、大きな音を出したり他の行動に誘導したりして、行動を止めるようにしましょう。
2.無表情、無反応のことが多い
犬が深い悲しみを感じていたり、強いストレスによって心を閉ざしていたりする時、感情を表にあらわさなくなることがあります。
悲しい、不幸だという感情すらも忘れようとしているかのように、ぼんやりとした表情でじっと静かに過ごしている様子が見られます。
可愛がられて育っている犬の場合は、完全に感情を押し殺すような様子を見せることはほとんどないと思います。
それ以前に、いたずらをしたり吠えたりして飼い主さんの気を引いたり、走り回ったりして、ある程度ストレスを解消しようとするからです。
その段階で飼い主さんが犬の異変に気が付いて対処することで、感情を消すほどの悲しみを抱えることにはならないと考えられます。
ただし、虐待や飼育放棄などの末に保護された犬などは、こうした様子を見せることがあります。
そのような犬を引き取ることになった場合は、決して焦らず無理強いもせず、犬が心を開けるように深い愛情で時間をかけて接し続けてあげてください。
3.頻繁にあくびをする
犬は本当に眠気を感じている時以外にも、あくびをすることがあります。
このあくびは、ストレスや不安、不満をあらわすサインだと考えられていて、緊張している時に気持ちを落ち着かせるためにすることもあると言われています。
犬が頻繁にあくびをくり返している様子が見られたら、生活の中の何かにストレスや不満を感じていると考えて、一度原因を探ってみてください。
あくびというちょっとした異変に気が付いたにも関わらず、そのまま何も対処せず放置してしまうと、犬はますます不幸になっていってしまいます。
飼い主さんにそのつもりはなくても、犬は大好きな飼い主さんに気がついてもらえないことに孤独や不幸を感じてしまうので注意が必要です。
4.部屋の隅で固まっている
叱られてばかりでどうしたらいいかわからなくなってしまったり、飼い主さんとのコミュニケーション不足で孤独感を感じていたりすることが続くと、犬は無気力になってしまうことがあります。
部屋の隅でじっと固まっているような時も、感情を押し殺して周囲の様子に反応しない時と同様に不幸を感じていることが考えられます。
部屋の隅で自分の存在を隠すようにしている場合、家の中での居場所のなさを感じていることもあります。
その場合は生活環境や家族関係を見直し、犬にとって心安らげるような空間を作ってあげるように意識してください。
まとめ
犬が置かれている環境や状況に深く傷ついたり、強いストレスを感じたりしている時に、本当に「不幸だ」と感じているかは実際のところわかりません。
しかし、犬自身にそのような認識はなくても、ここで紹介したような仕草や行動が見られた時は、ストレスや不安、辛さを感じていると考えられるのは確かです。
愛犬にこのような様子が見られたら、コミュニケーションは不足していないか、生活環境に異変はないかなどを確認し、根本的な解決ができるような態度と行動で接してあげましょう。
