犬のウンチは健康状態を知る重要な手がかり
毎日、あるいは2日1回のペースでウンチをする犬は多いです。皆さんは愛犬がウンチをした時、そのウンチを確認していますか。意外と確認せず、そのままトイレに流したり袋に包んでしまったりする人は多いです。
しかし、言葉が話せない犬の健康状態を知るためには、犬のウンチがとても重要な手がかりとなります。ウンチの色や状態を見ることで、その犬の健康状態を知ることができるからです。
中には、「他に症状が出ていなかったのに、ウンチの色がおかしくて病院へ行ったら、体内で異常が生じていた」というケースも少なくありません。犬の病気を早期発見するためにも、ウンチの確認は怠らないようにしましょう。
今すぐ病院へ!犬の『超危険なウンチ』3つのサイン
では、犬のウンチにどのような異変が生じていたら病院へ連れて行くべきなのでしょうか。ここでは今すぐ病院へ連れて行くべき犬の『超危険なウンチ』のサインを紹介します。
1.ウンチ全体が真っ赤な血便
無理に踏ん張ったり、便秘気味の時に大量のウンチを一度に出したりすると、少量の血が混ざっていることはあります。しかし、ウンチ全体に真っ赤な鮮血が混ざっているような状態は異常です。
これほど多くの鮮血が混ざった状態で排泄されている場合、大腸や肛門内部から出血している可能性が疑われます。全体に鮮血が混ざっている状態は、重症化しているケースが多いため、早急に動物病院へ連れて行ってください。
2.色がどす黒いウンチ
全体が真っ赤に染まっているウンチも危険ですが、排泄したウンチの色があまりにもどす黒く見えるものも異常です。どす黒いウンチも古い血が混ざった血便である可能性が高いからです。
どす黒いウンチを排出した場合、胃や食道、小腸などから出血している可能性が高いです。出血した血が胃酸などの影響を受けることで、鮮血状態ではなく黒くなってウンチに混ざっているのです。
稀に便秘気味の時に黒いウンチを排出するケースがありますが、少しでもいつもより柔らかく、どす黒い上にウンチを割った中心部まで真っ黒と感じた場合は、重症化している可能性があります。すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
3.3日以上水溶性の下痢が頻繁に続く
犬はストレスや食べた物、疲れなどで下痢になることがよくあります。多くの場合、1日ほどで下痢の症状が治まるため、その場合は無理にごはんを与えず、安静に過ごさせてあげることが大切です。
しかし、3日以上水っぽい下痢が頻繁に続く場合は、感染症や寄生虫、肝臓や膵臓など臓器の病気が考えられます。また、飼い主の知らぬ間に危険物を誤飲・誤食している可能性もあります。
そのまま放置していると急激に症状が悪化してしまい、取り返しのつかない事態に陥ってしまうこともあり大変危険です。早急に動物病院へ連れて行きましょう。
危険なウンチを確認したらウンチを持って行こう
上記で紹介したような危険なウンチを確認した場合、まずは早急にかかりつけの動物病院へ連れて行き、検査や診察を受けてください。
その際、排泄したウンチを袋などに入れて持って行くと、ウンチの検査をすることで正確な状態を知ることができます。出来るだけ新しいウンチを袋などに入れて病院へ持って行きましょう。
親指の第一関節分ほどのウンチがあれば検査はできますし、下痢の場合もぬぐって乾かないように持参すれば検査可能です。写真は便の見た目や状態は分かりますが、しっかりした検査や診断はできませんので出来るだけ持っていきましょう。
また、ウンチをした回数や時間、その時の様子などを記録しておくと、獣医師がより正確な診断をしやすくなります。
まとめ
いかがでしたか。犬のウンチは言葉を話せない犬にとって、健康状態を飼い主に伝えられる1つの手段です。今回紹介したような危険なウンチを確認したら、そのウンチを袋などに入れ、動物病院を受診しましょう。