犬にしてはいけない爪切りの仕方
「犬も爪切りするの!?」と驚かれる方がいますが、犬の爪にも定期的なお手入れが必要です。
しかし犬によって、その頻度や爪切りの仕方が異なります。
例えば、うちの中型犬は「狼爪(ろうそう)」のみ爪切りをします。他の爪は9年間一度も切ったことがありません。
お散歩の時に削れてしまうため、切る部分がないのです。アスファルトを蹴ったり掘ったりする仕草をすることもあり、自然と削れることがあります。
犬の爪切りの仕方を間違えてしまうと大怪我に繋がる・歩行が困難になるなどの恐れがあります。
伸びたままにしておくと滑ったり転んだりしやすくなります。根本から折れてしまっては大変危険です。
愛犬に対して、してはいけない爪切りの仕方や間違った爪切りの仕方をしていませんか?
1.一度で切り落とそうとすること
伸びた部分を一度で切り落とそうとするのは危険です。切りすぎて血管や神経を傷つけてしまう恐れがあります。
2回~3回に分けて少しずつ切っていきましょう。
爪が黒っぽく血管が透けて見えない犬の場合、数㎜ほど切った後で切断面を確認してください。
切り始めは白っぽいのですが、だんだんと透明っぽくなってきます。色が変わるタイミングで切るのをやめると失敗がありません。
2.暴れる犬を押さえつけること
爪切りを嫌がって暴れる犬を押さえつけてまで爪切りをするのは危険です。
犬が体や手を動かしたタイミングと飼い主が爪を切ろうとしたタイミングが重なってしまうと、切りすぎて血管や神経を傷つけてしまう恐れがあります。
一人が押さえつけて、もう一人が爪切りをする、という方法も絶対にやめましょう。犬にとっては恐怖でしかなくなってしまいます。
どうしても飼い主では爪切りできないことがあります。トリマーや獣医師などプロにお願いするようにしましょう。
爪切りのためだけにトリミングサロンを予約するのはちょっと…と思われる場合は、動物病院へ行きましょう。
爪切りだけでも受け入れてもらうことができます。爪切りの料金は500円~1000円が目安です。
3.人間用の爪切りを使うこと
犬には犬専用の爪切りがあります。
ハサミタイプ・ニッパータイプ・ギロチンタイプ・ヤスリタイプ・電動ヤスリタイプの5つが基本です。
人間の爪切りで切ろうとすると上手くできません。爪の切断面がガサガサになったり尖ってしまったりし、飼い主の皮膚を傷つけてしまうことがあります。抱っこする時や膝の上に乗ってきた時にめちゃくちゃ痛いです。
犬自身も歩きづらくなってしまったり、ラグやカーペットに爪が引っ掛かりやすくなってしまったりする恐れがあります。
犬の爪切りは一生涯ずっと使い続けるものです。子犬用や成犬用といった年齢別ではありませんので、子犬のうちに買っておいて大丈夫です。成犬になった時の爪の大きさや太さを予測して購入するとよいと思います。
犬の正しい爪切りの仕方
数回に分けて角を取るように切る
犬の爪は、先から根本まで同じ太さです。円柱状になっており、一度で切ろうとすると角ができてしまいます。
- まっすぐに切る
- 上の角を取るように切る
- 下の角を取るように切る
このように3回に分けて切ると上手に切ることができます。
伸びすぎてしまった時は、まっすぐに切る時も数回に分けて切るとよいです。
手足を後ろに曲げて切る
犬を立たせ、飼い主が横に立ちます。爪切りをしたい手または足を後ろ向きに軽く曲げます。そうすると、爪の切断面を見ながら切ることができます。
爪切りの様子が犬から見えないので、恐怖心も和らぐはずです。
犬をテーブルや椅子などの高さのある場所に乗せた方が切りやすいです。
しかし落下の恐れがあるので犬にとって大変危険でもあります。
他に家族がいる場合は、犬が落下しないように体に触れる程度の強さで固定してもらうとよいです。
心地よい爪切りの体制やスタイルは犬それぞれ違います。
愛犬はどのように切ってあげると嫌がらないのか、色んな爪切りの仕方を試してみてください。
まとめ
犬にしてはいけない爪切りの仕方を3つ解説しました。
- 一度で切り落とそうとすること
- 暴れる犬を押さえつけること
- 人間用の爪切りを使うこと
「子犬のうちから慣らしておけば大丈夫」という人もいますが、実際にはそうでもありません。
一生慣れない犬もいますし、一度の飼い主の失敗がトラウマになる犬もいます。成犬になってから嫌がるようになってしまう犬もいます。
犬の爪切りは無理をせず、どうしても飼い主で切ってあげることができない時は、トリマーや獣医師に切ってもらってください。