鼻ぺちゃ犬がなりやすい病気
1. 短頭種気道症候群
短頭種気道症候群による主な症状には「イビキ」があります。
若い年齢の頃からイビキの症状が起こりやすいです。加齢と共に少しずつ進行し、イビキの音が大きくなることがあります。
寝ている時だけではなく、起きている時にもイビキのような音を出しながら呼吸をするようになったら要注意。すぐに動物病院で診察を受けましょう。
単なるイビキだと考えていると危険です。
「咳」「呼吸困難」といった症状が起こる前に対処しなければなりません。
短頭種気道症候群の予防方法は「体重管理」です。適切な体重を維持し、肥満にさせないようにしましょう。
お散歩の時は、気道を圧迫しにくいハーネスがおすすめです。
2.皮膚炎
パグやフレンチブルドッグなど、鼻ぺちゃであるが故に顔回りにシワが多い犬種は皮膚炎になりやすいです。
シワの部分に垢や汚れやが蓄積されやすいためです。定期的なお手入れが欠かせません。
皮膚炎を起こすと、皮膚が真っ赤になる・嫌な臭いがする・異常に痒がるなどの症状が見られます。
皮膚の常在菌がシワの部分で異常繁殖すると痒みや発赤といった症状が起こります。
日頃から清潔を意識したお手入れをすることで予防することが可能です。
3. 露出性角膜炎
露出性角膜炎は、眼が大きく露出している短頭種がなりやすい病気です。
- 目ヤニが出やすい
- 涙が出やすい
- 充血しやすい
- しきりに目をシパシパさせる
- 目を痒がって手で擦ろうとする
普段からこのような症状が起こりやすい犬は要注意です。
予防策は日頃から目の症状やトラブルに注意することです。
乾燥しやすい場合、点眼薬を処方してもらっておくと安心です。
4.熱中症
短頭種は、マズルの長い犬と比べて熱中症になりやすいです。
犬は汗をかかないので体温調節がしにくく、口を開け舌を垂らした状態で呼吸することでかろうじて体温調節をしています。短頭種は呼吸器系がもともと丈夫ではなく呼吸がしにくいためマズルの長い犬に比べると熱中症になりやすいです。
興奮しやすい犬は要注意です。暑さに興奮がプラスされると、呼吸困難に陥ってしまう恐れがあります。
暑い季節だけではなく、寒い季節の暖房の効いた室内での過ごし方にも注意しなければなりません。
短時間でも車の中で待機させるのはやめましょう。
夏場は冷房を適切に使用し暑い時間帯に散歩したり、過度な運動をさせないようにしましょう。
激しくパンティングをしている時は動物病院で診察を受けた方が安心でしょう。
5. 気管虚脱
気管虚脱とは、気管を支える軟骨が弱くなり気管が潰れてしまう病気です。咳・異常な呼吸音・呼吸困難などの症状が起こります。
明確な原因は分かっていませんが、鼻ぺちゃ犬や短頭種がなりやすい病気です。遺伝性の高い病気としても知られています。
- 肥満にさせないこと
- 吠えすぎないこと
- 首回りに負担をかけないこと
- リードを強く引っ張らないこと
- 室内を高温多湿にしないこと
このような工夫で予防することが可能な場合があります。
鼻ぺちゃ犬(短頭種)って、どんな犬?
パグやフレンチブルドッグなどの鼻ぺちゃ犬はもちろん、チワワやポメラニアンなどのマズルが短い犬も短頭種に含まれます。
人間の都合や用途に合わせて改良された犬であるが故になりやすい病気があります。
予防医療が可能な病気もあるため、短頭種の飼い主さまは是非知っておいてください。
鼻ぺちゃに含まれる犬種
- パグ
- フレンチブルドッグ
- ボストンテリア
- ペキニーズ
- シーズー
短頭種に含まれるマズルが短い犬種
- チワワ
- ポメラニアン
- マルチーズ
- ヨークシャーテリア
短頭種に含まれるマズルが短い希少犬種
- 狆
- ブリュッセルグリフォン
- キングチャールズスパニエル
- チベタンスパニエル
まとめ
鼻ぺちゃ犬がなりやすい病気を5つ解説しました。
- 短頭種気道症候群
- 皮膚炎
- 露出性角膜炎
- 熱中症
- 気管虚脱
日々の生活の中で予防できる病気があります。
日々の健康管理で予防できたり、軽症ですむ病気もあります。愛犬がなりやすい病気はあらかじめ知っておきましょう。