犬が自信を失っているサイン3選
早速ですが、何かの理由によって自信を失ってしまった犬の行動や態度、サインを3つご紹介します。みなさんの犬にもこんな様子が見られることはないでしょうか。
1.体が引き気味になる
自分に自信のある犬は、いつでも頭を高くあげて胸を張っています。しかし、自信を失った犬は、耳を後ろに倒してがっくりと頭を下げ、どこかしょんぼりとした様子です。
また、ボディ全体は腰を引き、重心を後ろへ、後ろへと寄せます。それは、俗にへっぴり腰と言われるポーズで、不安、恐怖、怯えを表現しています。人でも、落ち込んだり壁にぶつかった時には、自然と背中を丸め、肩を下げてうなだれるようなポーズになりますね。これは、自信を無くしている人と犬の共通のサインです。
人は自信を取り戻すための方法をいくつか知っているので、自分で回復を試みることができます。しかし、犬の場合は飼い主のフォローが必要です。具体的な回復法は、まとめの項でお伝えします。
2.無気力になる
犬はみな、プライドを持つ生きものです。(プライドは様々な意味を持ちますが、ここでは、「自信」という意味で話を進めていきます。)
犬同士または家族など、すでに関係性が成り立っている中での争いがあると、たちまちプライドがボロボロに傷ついてしまうことも。そうした時は気力を無くし、ケージや部屋のすみにうずくまってふさぎ込む様子が見られます。
この行動は本能的なもので、体を横にして休めて体力の回復を図るといった目的があります。犬が無気力になっていたら、元気がないからとむやみやたらに声をかけるのはNGです。脳と体を思う存分休息させ、心がリセットされるのを待ちましょう。
3.同じシーンを避けるようになる
散歩中にバイクや自転車にひかれそうになった、という経験をした犬も珍しくはありません。こうしたアクシデントが起こると、犬と飼い主は驚いて動揺が隠しきれないこともあります。
後日、また同じ散歩ルートを通ろうとした際に、犬が「ここは通りたくない」と立ち止まり踏ん張ってしまう場合も。その道でアクシデントがあったという事実と、その瞬間に感じた恐怖が犬の脳に記憶として残っているためです。
こうしたケースでは犬自身のトラウマだと捉えられがちですが、実は飼い主からの「情動伝染(身近な人から感情が伝染すること)」が原因の可能性もあります。
ここ数年の犬の心理学研究により飼い主が「嫌だな」と感じると、犬も同じように「嫌だな」と感情が伝染することが多いと証明されています。情動伝染が自信を失っている原因の場合、犬だけを治そうと思っても効果が出ないため、飼い主と犬の両方で克服する方法がすすめられています。
このケースに限らず、情動伝染は割合と日常生活でも犬の行動を左右していますので、普段の生活の中でも、時々、この話を一例として思い出していただければ嬉しいです。
まとめ
最後に、犬が自信を無くしてしまった犬に対して、再び自信を取り戻す3つの方法を紹介します。
1つめは、簡単、明確、成功できるトレーニング項目を行わせて、ひとつできたらきちんとほめて終了させることです。例えばオスワリやお手などの、シンプルだけど愛犬が確実に成功するものを飼い主なら知っているはずです。当たり前だと思わず、連続して成功させほめることで、犬の自信を回復させられます。
2つめは、休息で十分に心を回復させること。3つめは、飼い主自身の感情をコントロールすることです。この3つを上手く使い分けて、愛犬が自信に満ちて暮らせるようにフォローしてみてください。