犬が体を丸めている…なぜ?心理と病気の可能性を解説
愛犬が体を丸めてじっとしている…そんな姿を見る飼い主さんは多いでしょう。犬がよく見せる丸まる姿勢ですが体を丸めている時、どのような心理が隠されているのでしょうか。
1.眠るために休む体勢をとっている
まず最もよく見かける状況として、犬が体を丸めるようにして眠っている様子が挙げられます。眠るために丸まっている場合は特に異常はなく、犬にとって眠る時の標準的な姿勢と言えるでしょう。
もともと屋外で暮らしていた犬たちは、いつ敵が現れてもいいように、常に警戒して過ごしていたと考えられています。一説によると体を丸めて眠る姿勢は、敵が突然襲ってきたときにも急所であるお腹を守れるようにという意味があると考えられています。
そのため、現在もその本能的習性が犬たちには残っており、休むときに最も安心できる姿勢が体を丸めた体勢だと言われています。
2.寒い
冬になると体を丸めてじっとしていることが多くなるという犬は多いです。これは寒さを感じているため、体温を外へと逃さないよう体を丸めています。
なるべく冷たいフローリングから離れ、ブランケットやソファーの上、飼い主の隣などに近寄り体を丸めている場合は、「寒いな」と感じている可能性が高いです。
時々震えるような仕草を見せたりブランケットに包まる仕草を見せたりする場合は、室温を高くしたりブランケットをもう1枚用意してあげるなどの対応を取りましょう。
3.不安を感じている
執拗に飼い主の側から離れようとせず、ずっと体を丸めた状態で時折チラチラと飼い主を見てくることはありませんか。これは何かに対して不安を感じていることが多いです。
人間にとっては気にも留めないようなことでも、犬にとっては大きな不安を感じさせることが多くあります。外から知らない音が聞こえてきたり、飼い主が出かけようとしている気配を察知していたり…理由はさまざまです。
中には自身の体調に違和感を感じている場合もあるため、食欲がない、元気がない、嘔吐や下痢といった体調不良のサインが現れている場合は、愛犬の様子を注意深く見守ってあげてください。
4.緊張している
何かに対して緊張している場合にも、自分の身を守るために体を丸めることがあります。不安と似た感情ですが、不安よりも警戒心が強く働いている状態です。
この場合は、体を丸めた状態でジッと耳を澄ますように静止していることが多いです。怪しい物音や匂いをしっかり感知するために、神経を研ぎ澄ませているのです。
また、飼い主に叱られている時や「叱られるかも」と思っているときにも体を丸めることがあります。もしも心当たりが何もないのに体を丸めて飼い主の様子を窺っているときは、何か悪さをしていないか確かめてみましょう。
5.病気の可能性も
体をずっと丸めており「いつもより元気がない」「歩くたびに変な声を上げる」「時々震えている」などの違和感を感じる場合は、体調不良や病気を発症している可能性があります。
体を丸めている時に考えられる病気は、腹痛や椎間板ヘルニアがあります。椎間板ヘルニアは、背骨の間にある椎間板が飛び出し脊髄を圧迫している状態です。歩いたり抱っこされたり体勢を変えた時に痛みを発症することが多いため、ジッと動かなくなる犬が多いです。悪化すると肢が麻痺を起こしてしまうこともあります。
また、腹痛を感じている場合は、消化不良や体の冷えが原因であるケースが多いです。
ただし、中には消化器系や泌尿器系の病気を発症している可能性も考えられるため、注意深く観察し、2〜3日症状が続く場合、あるいはあまりにも痛がる様子を見せている場合は早急に病院へ連れて行きましょう。
まとめ
犬が体を丸めている場合、その時の様子や状況を含めて心理状態や原因を考える必要があります。場合によっては、体調不良や病気のサインである可能性もあるため、少しでもおかしいと感じた際は病院で診察を受けましょう。