犬が死の直前にする『5つの行動』
高齢犬になり寝たきりの状態になると、飼い主も心の準備に取り掛かる人が増えてきます。一般的に犬は死を前にすると、以下のような行動が見られるようになると言われています。
あくまで「こうした例が多い」という参考程度に知っておきましょう。
1.ごはんを食べなくなる
死が迫ってくると食欲がなくなる犬が多く見られます。昨日まではペースト状のものならば食べられていたのに、その日を境に物が食べられなくなってしまい、違う方法で栄養補給しなければいけなくなったという話は珍しくありません。
ごはんを食べられなくなってしまった場合、体力が著しく低下している可能性があるので、かかりつけの動物病院に電話などで相談しましょう。場合によっては、適切な栄養補給方法を提案してくれます。
2.声をかけても反応しなくなる(薄くなる)
老衰により弱ってしまった高齢犬であっても、飼い主の呼びかけで振り向いたり、撫でてあげると視線を向けてくれたりすることが多いです。
しかし、大好きな飼い主が声をかけたり触れたりしても反応しなくなってしまった場合、意識が薄くなっているか、飼い主に反応を見せられないほど体力を消耗してしまっている可能性が高いです。そっと側に寄り添っていてあげましょう。
3.呼吸が浅くなったり速くなったりする
最期の時が近づいている犬の特徴の1つに、呼吸の乱れがよく見られます。呼吸は命をつなぐために必要不可欠な行動です。その呼吸が乱れることは、犬の死が迫ってきていることと強く関係していると言われています。
呼吸が「ハッハッ」と浅く、速くなる場合、これは最期に命をつなぎとめようと頑張っている証拠であり、呼吸困難に陥っている状態だと言います。
呼吸が浅く速くなった時は、心の準備を決め愛犬に寄り添い、少しでも気持ちが落ち着くように優しく撫でてあげるなどスキンシップをとってあげてください。
4.痙攣や失神などの発作を起こす
痙攣や失神などの発作を起こしたり、起こす頻度が高くなったりすると、死が近づいている兆候である可能性が考えられます。
すでに寝たきりの体力を消耗している状態の犬が痙攣発作などを起こしてしまった場合、体力が非常に低下しており死が迫っている兆候として見られるケースが多いです。
高い頻度で発作を起こしているようであれば、看取る場所を家にするか、一緒に入院できる病院にするかといった選択肢を後悔しないよう決断することも重要です。
5.普段以上に飼い主の近くに居たがる素振りを見せる
症状としての兆候ではなく、飼い主だからこそ「何かがおかしい」と気付く犬が死の直前にする行動もあります。
普段以上に飼い主が側を離れようとすると、「クゥ〜ン」とか細く鳴いたり、じーっと心細そうに悲しそうに見つめてくるといったちょっとした変化を見せた後、亡くなってしまったという話も多く聞きます。
犬自身が自分の死の兆候に気づいており、不安や心細さから、最期に大好きな飼い主とできるだけ一緒にいたいという思いを伝えていたのかもしれません。こうしたいつもとは「何か違う」と感じる違和感にも注意を払ってください。
愛犬の最期を看取る時に後悔しないために普段からすべきこと
愛犬の最期を看取る時、必ず何かしら「あぁすればよかった」「こうしたら変わったのかも」という後悔は出てきます。
しかし、少しでも愛犬の最期を看取る際、後悔を残さないためには普段からいろいろな準備を進めたり、後悔が残らないよう過ごしたりすることが大切です。
- たくさん愛犬とスキンシップをとってあげる
- なるべく長く愛犬と過ごす時間を作る
- 愛犬が好きな味のフードをペースト状にして食べさせてあげる
- 体調が良い時に外の空気を吸わせてあげる
- 愛犬と仲良くしてくれた知人や犬と会わせてあげる
- 愛犬を看取る場所を家族で決めておく
- 愛犬の葬儀の仕方を予め話し合い準備しておく
「愛犬を看取った後に後悔したこと」というランキングでも「もっと一緒に過ごしてあげればよかった」という声が最も多いです。
こうした想いは、どんなに長く一緒にいても出てきてしまうものですが、少しでもこの後悔の気持ちを残さないためにも、できる限り一緒にいる時間を作り、一緒にいる時間はマッサージを含めたスキンシップを取り入れるなど、考えつく限りのスキンシップをしてあげましょう。
また、体調が良い時には抱っこやペットカートなどで散歩に連れて行ってあげるのも良いでしょう。
特に、散歩が好きだった犬にとってはこの上ない幸せだと思います。「最期に1度でいいから外に連れて行ってあげたい」と考えている方は、ぜひ体調の良い時を見計らってお家の外に1歩だけでも連れて行ってあげてはいかがでしょう。
考えたくないという人も多いでしょうが、愛犬を看取る際のこと、そして看取った後のことを考えることも大切です。意外と葬儀が終わった後に「こんな葬儀で見送ってあげればよかった」と後悔する人が多いからです。
愛犬が亡くなった後は、葬儀や手続きなどで意外とバタバタします。後悔が残らないように愛犬とお別れするためにも、事前に時間がある時に家族で話し合って納得のいくお別れの仕方を決めておくことは大切です。
まとめ
大切な家族である愛犬の死は、今はまだ考えたくないという人も多いと思います。しかし、大切な愛犬だからこそ最期の時まで後悔が残らないよう、時間を大切に過ごしていきたいと思いませんか。
その時が来たら後悔しないよう、今から私たちができることすべきことを考えてみましょう。