1.犬の要求や催促に毎回応える
犬は、食べ物やおもちゃが欲しい時やかまって欲しい時など、要求したいことがある場合に飼い主さんに伝えようとします。
そのアピール方法は、飼い主さんの目をジッと見つめる、前足で触ってくる、吠える、走り回る、お散歩バッグをくわえて持ってくるなど、さまざまなものがあります。
愛犬からのそうした要求や催促に気が付いた時、できるだけ気持ちに応えてあげようとして、すぐに希望通りのものを提供したりかまったりする飼い主さんも多いと思います。
しかし、犬の要求に応えてばかりいると、犬はうれしいという気持ちを感じるだけでなく、次第にわがままになってしまうことがあります。
ただ要求するだけなら問題ありません.
しかし、希望や要求が通らないと吠えたり噛んだりといった攻撃行動を行うようになったり、飼い主さんの言うことを聞かなくなったりしてしまうこともあるのです。
そのようなことにならないように、愛犬の希望や要求のすべてに従うことはせず、飼い主さんの都合を優先して接するようにしましょう。
2.犬の好きなように散歩させる
犬の希望や要求に従ってばかりいるとわがままになってしまうことがありますが、散歩の時に犬のペースで歩かせている場合も同じようなことになる可能性があります。
犬の歩くペースでぐいぐいと引っ張りながら前を歩き、行く方向や立ち寄る場所を犬が決めていると、「すべて自分の思い通りにできる」と勘違いしてしまうことがあるのです。
愛犬に楽しんでもらえる散歩をするだけでなく、お互いにペースを合わせながら歩けるようにすることもとても大切です。
また、周囲に迷惑をかけないことや犬の安全を守るためにも、散歩のペースやルートは飼い主さんが主導権を持って決めるようにしましょう。
3.犬が嫌がるお手入れやしつけをしない
犬が嫌がることはできるだけしたくないと思うのは、飼い主として当然のことでしょう。
しかし、ブラッシングや歯みがき、爪切りなどのボディケアや健康チェックは、犬が嫌がっていようともやらなければならないことです。
それらのケアをしないと、皮膚に炎症が起きたり毛玉ができたり、歯周病になったりとさまざまな健康トラブルを招いてしまう恐れがあるためです。
ただし、犬が嫌がる場合に無理強いし続けると、さらにそのケアを嫌がるようになってしまいます。
そのため、しっかりほめたりごほうびを使ったりしながら、少しずつ抵抗感がなくなるように教えてあげましょう。
4.座る場所や寝る場所を犬に譲る
飼い主さんがソファに座っていたりベッドで寝ていたりする時に、愛犬がそばに寄ってきたり、くっついて眠ったりすることはありませんか?
その様子はとても可愛く、愛おしいものですが、飼い主さんが座ったり寝たりしているのを押してどかそうとするようなことがあれば注意が必要です。
群れ社会で生きている動物は、自分よりも上の立場のものが来たら、場所を譲ることがあります。
そのため、飼い主さんが愛犬に対して同様の行為をしてしまうと、犬は自分はえらいのだと勘違いしてしまう可能性があるのです。
5.ご飯を食べないとすぐ違うものを出す
出されたものは何でも食べる犬がいますが、そうではなく、より美味しいものを欲しがる犬もいます。
そのような犬は、いつも同じドッグフードを与えていると、次第に食べなくなったり残したりするようになることがあります。
しかし、食べないことを心配して他のドッグフードを与えたり、さらに香りや味が強いものをトッピングしたりすると、犬はどんどん偏食気味になってしまうので注意しましょう。
健康な成犬であれば、1~2日食べなくても大きな問題にはならないことが多いです。
愛犬が食べないからといってすぐに別のものは用意せず、しばらく様子を見るようにしてください。
まとめ
愛犬を大切に思い、愛犬が喜ぶことをしたいと思うのは、決して悪いことではありません。
そのような飼い主さんと一緒にいられることは、犬にとっても幸せなことでしょう。
しかし、犬の要求にすべて応えるなど「尽くしすぎる」ような行動を取るのは問題です。
愛犬をわがままにしてしまったり、飼い主さんとの関係性を悪くしてしまったりするので気をつけなければなりません。
基本的には飼い主さんが主導権を持ちながら、適度に甘えさせてあげましょう。