犬にとってあまり良くない『散歩の習慣』とは?
犬にとって散歩は健康面や社交性、本能的欲求を満たす面でも重要な役割を果たしてくれます。犬にとってあまり良くない散歩の習慣を続けていると、せっかくの散歩効果が半減してしまうので、今すぐ改善しましょう。
1.毎日同じコースを行き続ける
意外と「毎日同じコースを行き来している」という方は多いのではないでしょうか。しかし、毎日同じコースを散歩するのは、犬にとって多くのデメリットがあります。
まず毎日同じコースを歩くことで、同じような刺激しか得られず、脳が新たな刺激を受けられないという点が挙げられます。同じコースには同じ音や匂い、出会う人や犬しか感じることができないため、新たな刺激によって脳が活性化されないのです。
また毎日同じコースを歩くことで、「ここは僕のルートだ!」と縄張り意識が高まり警戒心が強くなる原因にもなります。自分の縄張りだと認識してしまうと、出会う犬や人に唸ったり吠えたりする傾向が強まるので、毎日ルートを少し変えて散歩しましょう。
2.愛犬主体で散歩を行う
愛犬が飼主より前方を歩き、飼主が後からついていくような散歩の習慣も改善してください。愛犬主体で散歩を行ってしまうと、いざという時に飼い主のコントロールが効かなくなってしまったり、ぐいぐいと引っ張ることで愛犬の首元が締まってしまう恐れがあります。
健康面でも安全面でも悪影響を及ぼす散歩習慣の1つなので、少しずつリーダーウォーク(飼い主の隣を歩く歩行法)をトレーニングしていきましょう。
3.淡々と歩くだけで色々な体験を受けさせようとしない
散歩する際、ただ淡々といつものルートを歩くだけで終わらせていませんか。確かに歩くことで運動不足は解消されますが、淡々とした散歩は犬にとってもあまり楽しさを感じられませんし、刺激が足りず欲求が満たされない散歩となってしまいます。
淡々と歩くだけではなくちょっとした遊びを取り入れてみたり、少しだけ走ってみたり、あるいは他の犬と交流させてみたりと小さな『特別』を取り入れてあげましょう。そうすることで、より楽しく充実した散歩にすることができます。
4.過剰とも言える長い距離を散歩させる
「愛犬にたくさん散歩させて運動不足にならないようにしよう」「たくさん歩かせた方が健康にいいよね!」と過剰とも言える距離を散歩させていませんか。実は、あまりに犬の体格や体力に適していない散歩をさせていると、犬の体に負担がかかってしまいます。
特に小型犬や子犬、シニア犬などは、それぞれの体格や体力など状態に合った散歩量を見極める必要があります。あまりに長すぎる距離を無理に歩かせてしまうと、足腰に負担がかかったり、体力を消耗しすぎて免疫力が低下する原因となったりします。
ぜひ愛犬の犬種や年齢、健康状態に合った散歩量を調べ、適切な散歩量の中で良質な散歩を行ってあげましょう。
5.愛犬とアイコンタクトを取らない
散歩中、積極的に愛犬とアイコンタクトをとっていますか。愛犬との散歩は、飼い主と愛犬がコミュニケーションをとる場でもあります。アイコンタクトをとることで「楽しいね」「楽しんでる?」などと愛犬とコミュニケーションをとることになります。
反対に愛犬が飼い主のことを見上げている時に、まったく視線が合わないとガッカリさせてしまったり「楽しくないのかな?」とちょっぴり悲しい気持ちにさせてしまったりする恐れがあります。
散歩中にスマホをいじって愛犬に目を向けないという行為も厳禁です。散歩中は必ず愛犬との時間をしっかりと楽しむようにしましょう。
ポイントを押さえた散歩法で質の良い散歩にしよう!
上記で紹介したような『散歩の習慣』は、犬にとってあまり良いとは言えない習慣です。より質の良い散歩で愛犬に満足感や充実感を与えるために、以下のポイントをできる範囲で意識して取り入れましょう。
- 散歩コースはいくつかパターンを用意して毎日変える
- リーダーウォーク(飼い主の隣を歩く)を意識する
- 飼い主がリードする場所と自由に歩き回らせる場所を作る
- 愛犬とアイコンタクトを積極的にとる
- 時折「マテ」や「オスワリ」などの指示を入れる
- 愛犬が匂いを嗅いでいる時は存分に嗅がせてあげる
- 犬の体格や体力にあった運動量の散歩を行う
すべてを完璧に取り入れて散歩するのは難しいので、まずは散歩コースを何パターンか用意すること、そして飼い主がリードをする場所と自由に歩き回らせる場所を作り、自由に歩き回らせる場所では存分に匂いを嗅がせてあげることを意識しましょう。
散歩中ところどころでアイコンタクトを取り、コミュニケーションを図ることも忘れずに!
まとめ
いかがでしたか。犬は散歩に充実感や楽しさを求めています。また、リーダーウォークができるようになると、より安全に散歩を楽しめるようになります。ぜひ今回紹介した取り入れるべきポイントを意識して、愛犬と散歩をしてみましょう。