1.トイレが落ち着かない場所にある
犬がトイレでおしっこをしなくなる時、トイレそのものに原因がある場合があります。
トイレの設置場所やサイズ、足元の感触などが犬の不安感やストレスにつながり、トイレの失敗や排泄への不安を招いてしまうのです。
特に繊細な犬や警戒心が強い犬の場合、排泄時の周囲の状況をとても気にする傾向があります。
そのため、家の中でも人の出入りが多いドアの近くや騒がしいテレビの近くでは、落ち着いて排泄できないことも少なくありません。
また、トイレトレーが小さくてうまく体を回転させることができなかったり、大きすぎて落ち着かなかったりすることがあります。
犬の体の大きさや気質に合わせたトイレスペースを確保してあげましょう。
さらに、トイレの場所が変わることでおしっこをうまくできなくなってしまうこともあります。
引っ越しや模様替えによって一時的にできなくなってしまうことはあると思いますが、時間の経過と慣れによって改善することが多いでしょう。
2.トイレが汚れている
犬は本来、清潔を好む動物とされているので、汚れている場所に排泄することを嫌がることがあります。
そのため、「一度排泄をしたトイレシートではおしっこをしない」ということもめずらしくありません。
飼い主さんから見ると大して汚れていないように見える場合も、一度使用したトイレシートは交換したり部分的に切り取ったりして、清潔を保つようにしてあげてください。
また、犬は自分の寝床や居場所の近くで排泄することを嫌がる傾向があります。
ケージ内にベッドもトイレもある場合、あまり近くなりすぎないように注意してください。
3.トイレで怖い経験をした
これまでトイレできちんとおしっこをできていた犬が失敗や我慢をするようになってしまったら、トイレに対してネガティブな感情を持ってしまっている可能性があります。
特に多いのが、トイレトレーニング中に失敗を叱ってしまった場合に、犬が排泄そのものをいけないことだと勘違いしてしまうケースです。
飼い主さんはトイレ以外でおしっこをしたことを怒っているつもりでも、犬はおしっこをしたこと自体を怒られたと思い込んでしまったかもしれません。
そしてそのため、トイレ以外の場所で飼い主さんに隠れておしっこをするようになってしまうのです。
そのほかにも、トイレでおしっこをしている時に雷や花火の音がしたり、地震が起きたりして怖い思いをした経験があると、「トイレ=怖いことが起こる」と思ってしまうことがあります。
トイレでおしっこをしない場合の解決策
安心して排泄できる場所にトイレを設置する
犬がトイレでおしっこをしなくなった時は、トイレの設置場所やスペースが安心して排泄ができるできるものになっているか確認しましょう。
周囲に気が散るものがないか、大きさや形状は適切かなどをチェックしてください。
また、おしっこが終わるまで犬の様子をじっと見張るように見つめると犬は緊張してしまいます。
気になる気持ちを隠して、さりげなく観察するようにしましょう。
トイレはこまめに掃除する
本能的な性質や気質上、清潔を好み汚れているトイレではおしっこをしなくなってしまうことがあります。
そのため、トイレは落ち着いて排泄ができるように、いつもきれいにしておきましょう。
「もったいない」と思って、シートが少し汚れていてもそのままにしてしまう気持ちもわかります。
けれども、犬にとっては大きな問題なのでこまめに取り換えてあげてください。
トイレトレーニングをやり直す
犬がトイレに対して不安を感じていたり、怖いと思っていたりする場合は、改めてトイレトレーニングを行ってあげましょう。
「わかっているはずなのに!」と思うと、イライラしてしまうかもしれませんが、あえて一から教えてあげるつもりでたっぷりほめながらリトレーニングしてください。
また、引っ越しや模様替えをした時も、念のためトイレの成功をしっかりほめてあげると犬も自信を持って排泄ができます。
まとめ
犬にとっても飼い主さんにとっても、トイレは重要なことだと思います。
排泄行為は非常に繊細な問題で、精神的なことが大きく影響します。
トイレでおしっこができなくなってしまった場合は、ここで解説した内容を含め、原因や犬の気持ちを探って、根本的な解決を目指すようにしましょう。
焦らず、愛犬が安心しておしっこができる環境と状況を整えてあげてくださいね。