1.正面から見つめる
可愛くて愛おしい愛犬を、つい時間を忘れて見つめてしまうことはありませんか?
大好きな飼い主さんから注目されたり、慈しんでもらったりすることは、犬にとっても最高に幸せなことでしょう。
しかし、犬をはじめとする動物にとって、正面から目をジッと見つめられることは不安や恐怖を感じる行動でもあることを覚えておいてください。
目をまっすぐ見据えることは、相手に対する不信感や敵意を表す行動であり、いわゆる「ガンをつける=喧嘩を売る」ような行動でもあるのです。
もちろん、信頼関係で結ばれた飼い主さんと犬が、しつけや遊びの中で目を合わせてアイコンタクトを取ることはとてもいいことです。
その場合は、お互いの意思が通じ合っているため、重要なコミュニケーションのひとつとして役立ちます。
ただし、大好きな飼い主さんが相手であっても、無言や無表情でじっと目を見つめられると「怒っているのかな?」「なんだろう?」と犬は徐々に不安になってきてしまいます。
目を見つめる時は正面から長い時間見据えたり、立った状態で見下ろしたりはせず、優しく微笑んだり声掛けをしたりしてあげると犬も安心します。
2.抱きしめる、キスをする
愛犬に対して、ハグやキスといったスキンシップをする飼い主さんも多いと思います。
確かに人間にとって、そうしたスキンシップは愛情や友情を示すものなので,
ついついそのような行動を取ってしまう人もいることでしょう。
しかし、犬にとってこれらのスキンシップはあまり好ましくないと考えられています。
体を押さえつけられたり拘束されるように感じたりするため、自由に動き回りたい犬はストレスを感じることがあるのです。
実際、カナダの大学で行われた研究で、「約8割の犬がハグに対してネガティブな感情を抱く」という結果が出たこともあります。
また、キスをする場合、顔に顔を近づけることになるため、犬は不安やストレスを感じやすいとされています。
キスをする時に体を引いたり、顔を横に向けたりするような様子が見られたら、犬は困惑していると考えてやめてあげるといいでしょう。
3.寝ている時になでる
愛犬がスヤスヤと眠っている姿は、とても癒されるものです。
思わずなでてあげたくなることもあると思いますが、眠っている時はあまりかまわないようにしてください。
犬は1日のうち15時間前後眠っていますが、そのほとんどが浅い眠り。
目を閉じているものの、ちょっとした刺激で目を覚まして周囲の様子を伺います。
近くで物音がしたり、人が近づいて来る気配がするだけでも敏感に察知するので、直接触れられるとすぐに起きてしまうでしょう。
しっかりと休むことができないと体に負担がかかるだけでなく、精神的なストレスとなることがあります。
警戒心を持たずに落ち着いて休むことができるように、眠っている時はできるだけそっとしておいてあげましょう。
まとめ
愛犬をたっぷり可愛がり、スキンシップをとって愛情を伝えることはとても大切なことです。
大好きな飼い主さんとのコミュニケーションは、犬を幸せな気持ちにするだけでなく、精神を安定させることができます。
しかし、自分にとっては愛情表現のつもりでも、犬にとっては迷惑なことであったり、ストレスを感じさせてしまったりすることもあるのです。
犬の表情や態度から、その気持ちをしっかりと読み取り、本当に心地よい関わり方ができているかをチェックするようにしましょう。
相手の気持ちを考えながら接して、飼い主さんにとっても犬にとっても、楽しく幸せなコミュニケーションができるようにしてください。