犬は太ると寿命が縮まる?3つの肥満リスクと健康的な体を作るポイント

犬は太ると寿命が縮まる?3つの肥満リスクと健康的な体を作るポイント

日本においてひと昔前までは犬は屋外で飼うものでしたが、近年では多くの犬たちが室内飼育となりました。また食餌事情が大きく変わり、バランスの取れたドッグフードや栄養豊富な食べ物を与えられることが増え、犬たちの間では肥満が深刻な問題となっています。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

肥満のリスク

胴回りを計られるコーギー

人間も犬も、食べすぎや運動不足で摂取カロリーが消費カロリーを大幅に超えると「肥満」になります。

どちらも食べすぎが主な原因ですが、犬たちは自分で食餌量を管理できないので、犬の肥満は100%飼い主の責任と言って良いでしょう。

犬たちは犬種によっておおよそのサイズが決まっています。

そのため適正体重からどの位多いかで「肥満度」が分かりやすいと言えます。

一般的には適正体重を15%以上超過したら「肥満」で、これを超えると体を触った時に被毛の上から肋骨が触れないという状態になります。

犬の場合、犬種や遺伝、年齢、性別、避妊・去勢手術の有無などで肥満になりやすい可能性に違いが出ます。

太りやすい犬種であったり、避妊手術をした女の子の場合は特に食餌管理と運動管理をして肥満対策をしてあげましょう。

犬が「太り気味」「肥満」になった場合のリスクは次の通りです。

1.循環器と呼吸器のトラブルが起こりやすくなる。

肥満状態の犬は体全体に酸素を送るために心臓に大きな負担がかかります。

また栄養状態にもよりますが、高カロリー・高脂肪の食餌を続けることで動脈硬化のリスクも高まりますし、これによって高血圧を放置すると心不全の危険もあります。

さらに脂肪が胸部についていると肺を拡張しにくく、呼吸しにくくなる可能性もあります。

さらに、睡眠無呼吸症候群のように長時間呼吸が停止して脳機能に障害を起こす恐れもあります。

2.糖尿病になりやすくなる

犬の場合も人間と同じように、高カロリーの食餌と運動不足が続くと「生活習慣病」を引き起こします。

そのなかでも「糖尿病」は、合併症も含めて人間同様に危険な病気です。

身体に脂肪がつきすぎて肥満になると、膵臓から分泌される「インスリン」という血糖値を下げるホルモンに対する感受性が低下します。血糖値が下がらないためさらに膵臓からインシュリンを分泌し続けるとやがて十分なインスリンを分泌できなくなります。

これにより血糖値が上がりっぱなしとなり、それと同時に組織への糖の吸収が阻害されてしまうのです。

糖尿病は命に係わる病気です。

水をよく飲むようになった、おしっこをよくするようになった、疲れやすくなった、食べるのに痩せてきたなどの様子が見られたらすぐに獣医さんを受診しましょう。

3.変形性関節症

適正体重より大幅に重量が増えると、その分体の関節には大きな負担がかかります。

特に小型犬の場合はもともと軽い体重を小さな関節で支えているため、肥満になってしまうと関節炎を引き起こしてしまうリスクが高いのです。

健康的な体を作るポイント

体重計と犬

健康的な体をつくるには、「適正体重の維持」が特に大切です。

しかし犬にとっては自分で体重を管理するというのは至難の業です。

食餌や運動はほぼ全て飼い主さんによって犬に与えられるものだからです。

飼い主さんは自分の愛犬の適正な体重を知っておく必要があります。

ただし同じ犬種であっても個性も違いますし、体格もそれぞれ違うので、一概に「この犬種は〇kg」という事は出来ません。

そのために考案されて活躍しているのが、ボディコンディションスコア(BCS)です。

犬を背面と側面から見たときの体型の模式図と、体脂肪率、体に触れたときの特徴などが示されたもので、このスコアが4~5になればその犬が「肥満」と判断されます。

動物病院の待合室などにもポスターが貼られていることが多いので、機会があれば見てみて下さい。

健康のためには食餌や運動で適正な体型を維持できるようにすることが大切ですね。

まとめ

体重計と犬

ちょっとぽっちゃりしている位がカワイイ、とついつい思ってしまいがちですが、犬にとって肥満は命に係わるリスクが高まる危険な状態であります。

太り過ぎを防止するため、栄養バランスとカロリーを考慮した食餌を与えること、ストレス発散や筋肉の増量・維持のために運動をしっかり行う事を注意した生活を送ると良いでしょう。

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