犬の『鳴き声』は感情表現
慣れ親しんだ愛犬の鳴き声に変化を感じたことがある飼い主さんも少なくないと思います。犬が鳴く時にはそれなりの理由があり、なんの感情もなしに鳴いているわけではありません。犬は多くの感情を持つ生き物。その感情を表情やボディランゲージ、また鳴き声で表してくれています。
犬の「鳴き声」には感情がこもっている
犬が鳴き声をあげるのは警戒している時や楽しくて興奮してしまった時、また何かしら要求がある時や飼い主さんとのコミュニケーションの一環として鳴き声をあげることもあります。
しかし、飼い主さんが聞き慣れないほど、うるさく鳴き声をあげる時にはそれなりの原因があるようです。犬の鳴き声は近隣とのトラブルにも発展しやすく、特にうるさく鳴かれてしまうと飼い主さんの負担にもなってしまいますよね。
また、犬の鳴き声がうるさい時は飼い主さんに訴えかけたい気持ちがあることが多いので、愛犬の気持ちにも寄り添ってあげたいもの。犬の『鳴き声』がうるさい時の原因とその対処法も合わせていくつかお伝えしていきます。
犬の『鳴き声』からわかる3つの理由
1.寂しさや不安
犬はいつもより寂しさや不安を感じている時につい大きな声でうるさく鳴いてしまうことがあります。例えば飼い主さんがお出掛けしようとすると、いつも以上にうるさく鳴き声をあげてしまうことはありませんか?
個体の性格により鳴き方に差はあると思いますが、飼い主さんが居なくなる寂しさから恐怖心を抱いてしまう犬はけたたましく吠えてしまいますし、不安で悲しくなってしまう犬は「クーンクーン」と鼻や喉を鳴らすように鳴くとことが多いと思います。
犬は本来、群れで暮らす動物なので飼い主さんの不在を寂しがるのは当たり前のことではあります。しかし、お出かけの際、毎日のように鳴き声がうるさいのも困りものですよね。
家を出るギリギリまで遊んだり可愛がったりなどせずに、出来るだけ構わないようにしましょう。そして愛犬に気づかれないように外出してください。そうすることで愛犬の感情に大きな起伏はなく穏やかに過ごすことが出来ます。
また飼い主さん不在時の寂しさを紛らわせるため、飼い主さんのニオイがついた洋服やタオルなどを愛犬がお留守番をするケージやハウスなどに置いておくと安心感が増し無駄吠えの防止にも繋がります。
2.体調不良
犬は痛みに強いと言われる動物ですが体に強い痛みや不快感を抱いている時、鳴き声がうるさくなることがあるようです。病気やケガで痛みを感じていることにより気持ちも不安になるため、より一層鳴き声が大きくなってしまうよう。
痛みに強いはずの犬がうるさく鳴き声をあげてしまうのは、我慢することが出来ない程強い痛みであることが多いです。いつも元気な犬がお散歩に行きたがらない、遊びの誘いにのらない、食欲の変化や歩き方など、日頃と違う様子はないかしっかりと確認して至急動物病院で診察してもらいましょう。
3.認知症
近年では犬の高齢化も進み認知症を発症する犬も少なくありません。認知症を発症した犬は鳴き声に変化が出ることもあり、うるさく鳴いてしまうことも多々あるようです。
鳴き方の特徴としては昼夜問わず、一定のリズムを刻むように「ワンワンワン」と鳴き続けることが多いよう。時には夜通し鳴き続けてしまうこともあります。
認知症が原因で鳴き声がうるさくなってしまう犬は、決してしつけが入っていない犬ではありません。体力、視力、聴力と全てが衰え始め不安で鳴き続けることもあるので間違っても叱ったりしないでください。
少しでも不安を取り除いてあげるため、そばに寄り添って優しく撫でたり、マッサージをしてあげることで落ち着いてくれることもあるようです。
あまりにも毎日夜通し鳴き続けてしまう場合は、動物病院で睡眠剤や安定剤を処方してもらうことも可能なので一度獣医さんに相談してみて下さい。
まとめ
愛犬の鳴き声がいつもと違うと感じた時、愛犬自身は辛い思いをしていることが多いように思います。愛犬からの「なんとかして!」というメッセージかもしれませんね。鳴き声にも日頃から注意深く耳を傾けてみましょう。