1.パグ
「鼻ぺちゃ犬」として人気の高いパグは、温厚でマイペースな気質の犬が多い犬種だとされています。
おっとりとしていて人が好きなので、子供のいる家庭などでも安心して飼うことができる犬種です。
警戒心もそれほど強くないため、警戒心や威嚇のために吠えることが少ない傾向があります。
また、吠え声も低く小さめで響きにくいので、吠えていてもあまり気にならないという飼い主さんもいます。
ただし、パグは穏やかなだけでなく、頑固な一面や甘えん坊で嫉妬しやすい一面も持っています。
吠えることは少なくても、そうしたことによるトラブルを防ぐために適切な接し方が求められます。
2.フレンチ・ブルドッグ
パグと同じ短頭犬種であるフレンチ・ブルドッグは、陽気で遊び好きな気質を持ち、天真爛漫なタイプの犬が多いとされています。
警戒心が低いため、飼い主だけでなく他人ともフレンドリーに接することができます。
そのため、パグ同様、警戒吠えなどが少ないので吠えにくいと言われています。
遊んでいる時やテンションが上がった時などに吠えることがありますが、低音で遠くまで届きにくい声質なので、吠え声が気になりにくいようです。
そのため、集合住宅や住宅密集地でも騒音トラブルが起こりにくく、都市部での人気が高いとされています。
ただし、やや気が強く挑戦的な気質を持っている犬もいるので、しつけはしっかりと行うことをおすすめします。
3.ペキニーズ
ペキニーズは、中国王朝の宮廷で皇帝など身分の高い人から愛されていた犬種です。
自由気ままでマイペースな性格で、猫のように独立心が強いことでも知られていて、吠えることが非常に少ないのが特徴です。
落ち着きがあり運動量も少ないため、室内でも飼いやすい犬種ですが、頑固で簡単には心を許さない一面もあるので接し方に注意が必要です。
負けず嫌いで、気が向かないということを聞かないということもめずらしくないので、性格をしっかりと把握して上手に付き合っていく必要があります。
4.バセンジー
古代犬種のひとつであるバセンジーは、とにかく吠えることが少ない犬種で、よほどのことがなければ声を上げることがありません。
物静かで独特な雰囲気を持っていて、吠えない犬の代名詞と言われることもあります。
一度信頼関係を築いた相手に対しては深い愛情を持ちますが、見知らぬ人に対しては警戒心を持ちやすく、相手の動向をじっと観察するような様子が見られます。
感情表現が小さめで、表情も無表情でいることが多いとされています。
しかし、尻尾や耳のさりげない動きから感情を読み取ることができるので、バセンジーと暮らす場合はその様子をしっかりと見てあげてください。
5.ボルゾイ
ボルゾイはロシア生まれのサイトハウンドで、足が長く走るのが早いという特徴を持っています。
体は大きいものの、俊敏な動きで狩りを行います。
視力で獲物の動きを捉えて、自分の判断で動くタイプの犬種なので、人の指示に従わない傾向もあり、犬に慣れていない人にとってはしつけがむずかしいと考えられることもあります。
しかし、サイトハウンドのなかでは人懐っこく、甘えん坊な一面も持っているため、愛らしい家庭犬としても人気を集めています。
そんなボルゾイは、静かに獲物を追い詰めていくため、あまり吠えることがありません。
物静かで落ち着きがあるので、いわゆる「無駄吠え」と言われるような吠え方はほとんどしませんが、見知らぬ相手への警戒心などから吠える様子が見られます。
まとめ
この記事では、数ある犬種のなかでも吠えにくい傾向がある犬種をご紹介してきました。
ただし、吠えにくいのは、自分に自信がある犬やマイペースで落ち着いている犬に多く、犬種だけでなくそれぞれの犬が持つ気質にも大きく左右されます。
犬にとって吠えることはごく自然な行動のため、それをゼロにすることはむずかしいかもしれません。
しかし、吠える機会を減らしたり静かにさせたりすることは、しつけや関わり方で学ばせることもできます。
愛犬の吠えが気になる方は、ぜひ取り組んでみてください。