冬になると17時を過ぎた頃には外が真っ暗に!
11月頃になると徐々に明るい時間が減っていき、12月に入る頃には17時には外が真っ暗になってしまいます。そのため、ご家庭によっては愛犬の散歩を早めているというご家庭もあるでしょう。
しかし、普段お仕事をしている方や同じ時間帯に散歩をしているという方は、外が真っ暗になってから散歩に行かなくてはいけません。そんな時、「愛犬はこの真っ暗の中で見えているのだろうか」と不安に感じることはありませんか。
犬は嗅覚や聴覚は優れていると言われていますが、視覚に関しては視力や色の識別などがあまり優れていないと言われています。そのため、暗闇ではより見えにくいのではと心配になる方も多いでしょう。
犬は周囲が暗い時にどう見えているの?
では、犬は周りが暗い時、どのように見えているのでしょうか。視覚は嗅覚や聴覚ほど発達していないと言われている犬たちですが、暗闇で視覚はきちんと働いているのでしょうか。
1.犬は光を感知しやすいため暗がりでも見えている
犬は人間よりも視力が弱く色を区別する力が弱いと言われていますが、その反面、明るさと暗さを感じ取る力は人間よりも優れていると言われています。
犬の目の網膜の後ろには「タペタム」と呼ばれる薄い膜があります。このタペタムは光を感知する働きをしており、これにより光の量が少ない暗闇であっても人間より周囲が見えるように機能しているのです。
つまり、犬は人間よりも少ない量の光で感知する光の強さを高めることができるため、暗い場所でも人間より周囲が見えていると考えられています。
2.「タペタム」によって不鮮明に見えるデメリットも
目の網膜裏に備わっているタペタムによって光を強く感知し暗がりでも視覚が人間以上に働く犬たち。しかし、このタペタムはメリットばかりではありません。
まず、タペタムが備わっていることで必要以上に光を感知してしまい、電気の明るさなどが人間以上に強く見えており、「眩しい」と感じることがあります。
また、タペタムによって感知され反射される光は、本来の見え方よりも少しずれて機能していることがわかっています。そのため、犬は本来見える光景と比べると、少しずれた状態で見えていると考えられています。
よく犬は視力が弱いと言われていますが、これはタペタムによってずれて見えることで不鮮明な光景として目に映っていることが関係しています。
しかし、犬は嗅覚と聴覚が非常に優れており、なおかつ野生していた頃は夕方から夜にかけて行動していたため、光をより多く感知し暗がりでも視覚が働く方が重要だったと考えられます。
夜道の散歩でライトは必要?
暗がりでも人間より視覚が働いていると考えられている犬たちにとって、夜道の散歩にライトは必要なのでしょうか。
1.視覚的には特別必要なし!安全面での必要性が高い
先に話した通り、犬は暗がりでも少ない量の光で十分資格を働かせることができます。そのため、「暗いから見えていない」ということはなく、視覚的には夜道のライトは無くても問題ありません。
しかし、横を通り抜けていく車や自転車、バイクなどに「犬の散歩をしていますよ」と知らせるという意味では、安全面で活躍してくれます。暗闇で事故に遭わないためにもライトや防犯に役立つ小さなライトを身に付けさせると安心です。
2.飼い主の安全のためにもライトは持ち歩こう
また、ライトは犬よりも人間側の方が必要性が高いです。犬よりも暗がりに目が慣れにくい飼い主が転ばないよう、足元を照らすためのライトは必要です。
また、犬が暗闇で飼い主の気付かぬ間に拾い食いしてしまう恐れもあります。こうしたトラブルを避けるためにもライトを持ち歩くことが推奨されます。
まとめ
犬は暗闇において人間よりも視覚が優れています。しかし、「夜道の散歩」での安全面を考えると、ライトを持ち歩くことで事故やトラブルを防ぐことにつながります。飼い主の安全にもつながるので、ぜひ夜道の散歩にはライトを持ち歩きましょう。