盲導犬とは?
盲導犬とは、目が不自由な人が安全に歩くためのサポートをする犬のことです。盲導犬は盲導犬ユーザー(使用者)と一緒に電車やバスに乗ったり、お店に入ったりすることが法律で認められています。
日本最初の盲導犬は4頭のジャーマン・シェパード・ドッグで、1939年にドイツからきました。そして現在、日本の盲導犬で最も多い犬種はラブラドール・レトリーバーです。
そのほかゴールデン・レトリーバーや、ラブラドール・レトリーバーとゴールデン・レトリーバーのミックス犬(F1)も盲導犬として活躍中で、一定期間訓練を受けた盲導犬候補のうち盲導犬となれるのは3割程度と、狭き門になっています。
『盲導犬への絶対NG行為』は?
盲導犬が身に着けている白いハーネス(胴輪)は『お仕事中』であることを意味しています。街などでハーネスを着けた盲導犬と出会ったときは、お仕事の邪魔になる行為をしないように注意しなくてはいけません。
では、具体的にどのような行為をしてはいけないのでしょうか?『盲導犬への絶対NG行為』をご紹介していきます。
1.声をかける
盲導犬は盲導犬ユーザーの目となって、周囲の状況に気を配りながら集中して歩いています。そんな盲導犬に、声をかけてはいけません。気が散ってしまい、段差や角を見落としたり、障害物を発見するのが遅れてしまったりする可能性があります。
大きな事故にも繋がりかねないので、声をかけるほかにも口笛や手招きなど、盲導犬の注意を引くような行為は絶対にやめましょう。
2.じっと目を見つめる
盲導犬を見かけると「かわいいなぁ」「お利口だなぁ」などと思いながら、ついじっと目を見つめてしまいがちです。しかし、これも絶対NG行為なので注意しましょう。
盲導犬は人が大好きなので、目を見つめられるとうれしくなってしまい、本来のお仕事を全うできなくなってしまう可能性があるからです。
3.食べ物を見せたり、与えたりする
盲導犬の食事は、盲導犬ユーザーが犬の体質に合ったドッグフードを毎日決まった時間と量で与えています。ほかの人が勝手に食べ物を与えてしまうと、排泄のリズムや体調を崩す原因になりかねません。
何より集中力を削いでしまう可能性があるので、盲導犬に食べ物を見せたり、与えたりするのはやめましょう。
4.撫でたり、ハーネスを触ったりする
犬好きの人が盲導犬と出会うと、撫でたい衝動に駆られるかもしれませんが、絶対NG行為です。盲導犬の集中力が切れて、盲導犬ユーザーへのサポートがおろそかになってしまっては大変です。
また、ハーネスを触るのもNGです。ハーネスの動きから伝わる情報が盲導犬ユーザーの歩行をサポートしているため、ハーネスを触ったり、引っ張ったりしてはいけません。
5.自分のペットを近づける
愛犬と一緒のときに盲導犬と出会ったときは、愛犬を近づけないように注意しましょう。盲導犬の集中力を途切れさせてしまうかもしれません。
ペットとして飼われている犬同士は、お互いのにおいを嗅ぎ合ってあいさつをすることがあります。しかし盲導犬はペットではないので、あいさつは不要です。
まとめ
白いハーネスを着けている盲導犬は『お仕事中』です。たとえ休んでいるように見えても『wait(ウェイト)』をして『待つ』というお仕事をしています。
ご紹介した絶対NG行為を盲導犬にするのは、お仕事の邪魔をするということです。盲導犬や盲導犬ユーザーが安全に歩けなくなってしまうので『盲導犬への絶対NG行為』はしないように注意しましょう。
では、街などで盲導犬と出会ったらどうすればいいのでしょうか?まずは、優しくそっと見守ればいいのです。そしてもし困っている様子が見られたら、盲導犬ではなく盲導犬ユーザーに「何かお手伝いしましょうか?」と声をかけましょう。