運動不足のバロメーター
主に散歩で解消される運動量が愛犬にとって、どの程度が適切なのでしょうか。これはなかなか判断がつきにくいとよく耳にします。それもそのはず。同じトイプードルでも大きさ、去勢・避妊をしているか、外に出るのが好きかどうか、そして一日の総摂取カロリー。
こうした個体差があるので、トイプードルの運動量は一日に何分が適切であるなどとは言い切れないからです。では、わたしたち飼主は、どのような目安を持って愛犬の運動量が適切であるかどうかを判断すれば良いのでしょうか。
1. 見て触って肥満をチェック!
「最近、運動不足かな?」そう思ったら、まず確認していただきたいのが愛犬のボディです。身体を「見て、触って」肥満度をチェックしましょう。この時のポイントは3つ。肋骨(ろっこつ)、背骨、腹のくびれ、です。
以下の箇所を確認し、ひとつでも当てはまるようなら肥満傾向。足腰に負担のかからない程度に運動量を増やす必要があります。
- 肋骨が脂肪に覆われいるが、なんとか肋骨が確認できる
- かろうじて背骨や腰などの骨格に触れることができる
- 真上から見た時、腰のくびれがほとんどない
- 首や尾の付け根に脂肪がたまり、段になっている
ただし、ポメラニアンなどの長い毛で包まれている犬種は、目視ではなく実際に触って毛の厚さを差し引いてチェックします。
また、パグ、ブルドッグなどはもともとガッチリとした体形をしていますから上記は参考程度にとらえ、ベストなボディコンディションを飼主さんが把握しておくことが重要です。
2. 爪と肉球をチェック!
散歩でアスファルトや砂利道を歩くことや庭を駆けまわることで、犬の爪は自然に一定程度、削れていくものです。しかし、そうした運動が不足すると必然的に爪が伸びてしまいます。
また、犬の足裏にある肉球は表皮・真皮・皮下組織という3つの層からできていますが、散歩などの運動が不足するとこの肉球が薄くなり弾力を失いしやすい傾向にあります。
愛犬の爪を触ってみて「このごろ伸びるのが早いなあ」と感じたり、肉球に弾力を感じなくなったら、それは運動不足のサインかもしれませんので少し運動量を見直してみましょう。
3.お通じチェック!
お通じは健康のバロメーターとも言われますね。運動により便の排泄が促されるのは人も犬も同じ。
特に犬は一般的に人よりも一日の排便回数が多いですから、それが排泄されずに体内にとどまってしまうと、身体に様々な不調が出てもおかしくはありません。こうした面からも気を付け、運動量の調整をしてみてはいかがでしょうか。
最新!犬の運動方法
犬の運動が散歩だけとされていたのは、もう過去のこと。時代は犬の健康寿命の延びに合わせ運動方法の種類を増やしました。ここからは気分を変えて、最新の運動方法の中から一部お伝えいたします。
- 水の浮力で関節への負担を緩和。水中療法「ハイドロセラピー」
≪期待できる効果…心肺機能アップ、筋肉増加≫
- 体幹をしっかり内から鍛える。「バランスボール」
≪期待できる効果…免疫機能強化、反射神経を鍛える≫
- バランス感覚を刺激して筋トレ「ハードル」
≪期待できる効果…筋肉増加、関節痛の早期発見≫
まとめ
犬が運動不足になることで招く病気は多く知られています。ただ、犬は運動が足りないからと言って、自発的にワークアウトに出かけるなんてことはできません。こうした犬の身体に現れる犬からのサインを見逃さないように、犬の心と合わせながら日々を管理してあげたいですね。