1.疲れたから休みたい
ハッハッと息を荒くして立ち止まってしまっている場合などは、歩き疲れてしまって休みたいと思っている可能性が高いでしょう。
いつもより長いお散歩コースを選んだときはもちろん、同じお散歩コースであったとしてもその日の天候やわんこの体調、1日の総運動量などによっても疲れの度合いは変わってきます。少し休憩してまた歩き出すようなら、適度な休憩をとってあげましょう。
水を持参して飲ませてあげるのも体力回復には効果的です。また、いつものお散歩コースで疲れてしまう回数が増えた場合には、肥満や加齢などによる体力低下が原因とも考えられます。
肥満が原因の場合にはまずダイエットに取り組むこと、加齢の場合にはお散歩コースの見直しも必要になるかもしれません。
2.足が痛い
疲労感だけでなく、足や身体の痛みが原因で歩けなくなってしまっていることもあります。
怪我や病気による慢性的な痛みの場合もありますが、動かなくなる前、あるタイミングから突然足をやたらと舐めて気にしはじめたという場合には、異物を踏んだり刺さったりして急性の痛みが生じていると考えられます。足の裏を調べて異状がないか確認してあげましょう。
また、肥満によって疲れやすくなることはすでにご紹介しましたが、肥満傾向のわんこは増えすぎた体重を足腰で支えなければならないため、ただ疲れるだけでなく足の関節や腰に負担がかかって痛みを感じやすくもなります。
肥満が運動量を減少させ、運動量の減少がさらに肥満を悪化させる負のループに突入してしまいますので、体重管理はとても重要です。
3.気分的に違う方向に行きたい
疲れているようすも痛がるようすもないけれど、とにかく頑なに動かないということは結構よくあることです。こういうときは大抵が「飼い主さんが行こうとしている方向には行きたくない」というワガママな意思表示です。
「もっと歩きたいから帰りたくない」というときもあれば、「用は済んだからさっさと家に帰りたい」というときもあるでしょう。こんなとき、愛犬の要求に従ってお散歩コースを変えてしまうと、「抵抗すれば思い通りになる」と学習してしまうため実はNG。
一方で無理やり強くリードを引っ張ると首に負荷がかかってしまったり、首輪のすっぽ抜けのリスクもあるので、こちらも好ましくありません。おやつやおもちゃといった愛犬の気を引けるものを持ち歩き、エサにして導いてあげるのが効果的でしょう。
ただし歩き出したらすぐに与えてしまったり、乱用しすぎてしまったりすると「止まればおやつやおもちゃがもらえる」と勘違いしてしまうので、メリハリが大切です。
4.トラウマがある
「飼い主さんが行こうとしている方向に行きたくない」という理由には「何となく」や「帰りたくない」「早く帰りたい」といったワガママなものもありますが、過去にトラウマがあってどうしても行きたくないという切実なものもあります。
例えば、かつてその道で他の犬に威嚇されて怖い思いをした、交通量が多くて車の音が怖いなどといったものです。こういった場合には無理やり連れて行くのはNGです。
その道を避けたお散歩コースを組み直すか、トレーニングによって克服できそうなトラウマであれば克服の努力をしながら徐々に慣らしていくといった工夫が必要になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?お散歩でわんこが動かなくなってしまうと、次の予定がおして焦ってしまうやら、周囲の目線が気になって恥ずかしいやらで困ってしまいますよね。
抱っこができる小型犬の場合であれば抱きかかえて強制連行してしまうのも最終手段ですが、中型犬や大型犬であればそうもいかずに途方に暮れてしまいます。ただ今回ご紹介したようにわんこが動かなくなってしまうのには理由があります。まずは理由をしっかり分析したうえで、ふさわしい対応をとることが大切です。