1.ストーブ
灯油やガスなどの燃料を燃やすことで発生する熱で、周辺をあたためる暖房器具が「ストーブ」です。
温風ではなく熱そのものを利用するため、着けてすぐに部屋をあたためることができる点が大きな特徴です。
かなり熱くなるので、直接触れたりそばに近づきすぎたりすると、犬の毛が焦げたり火傷したりしてしまうので十分注意しなければなりません。
また、都心部の住宅街などで使っている家庭はあまり多くないかもしれませんが、暖炉や薪ストーブはとくに注意が必要です。
薪を燃やしているため、器具そのものが非常に熱くなりますし、その周辺もかなり温度が上がります。
燃やしている時に近づいてはいけないだけでなく、使った後も完全に冷めるまで本体に触れないように管理しなければならないのです。
ストーブを使う場合は、犬がそばに近づきすぎないようにガードを使用するようにしてください。
また、電源を切った後も本体がしばらく熱を持っているので、犬が近づくことのないように注意しましょう。
2.こたつ
「こたつ」は触れると火傷を負うほどの高温にはならないので、油断している飼い主さんも多いかもしれません。
しかし、犬が頭からこたつの中に潜りこんでしまうと酸欠になることがありますし、長時間入っていると脱水症状を引き起こすこともあります。
そのため、犬がこたつに入っている時は顔を出すようにして、こまめに水を飲ませるようにすることを意識しましょう。どこか1辺だけはあけておくのもよいでしょう。
また、熱いと感じるほどではなくても、長い時間ヒーター部分に近い場所にいたり、犬の体が触れてしまったりすると低温火傷をしてしまうこともあります。乾燥肌になり痒みが起こる場合もあります。
最近のこたつはヒーター部分に触れても暑さを感じないようにカバーされているものがほとんどです。
しかし、一昔前のものの中には熱線に触れてしまうものもあるので、事前に内部の構造もしっかりチェックしておきましょう。
さらに、掘りごたつがある家庭では、犬が落下したり登れなくなったりする恐れもあるので特に注意が必要です。
3.床暖房・ホットカーペット
リビングなど愛犬と一緒に過ごすスペースに「床暖房」や「ホットカーペット」を取り入れている家庭も多いと思います。
これらは心地良いぬくもりが感じられる暖房器具で、安全性も高いとされています。
しかし、犬の場合は全身を床にべったりとくっつけて休んだり、眠ったりすることが多いので低温火傷してしまう危険性があります。
低温火傷というと「軽度の火傷」というイメージを持たれがちですが、決してそうではありません。
皮膚の深部にまで及んでしまいがちで、熱傷の中で最も重度とされる「Ⅲ度熱傷」に達してしまうこともあるのです。
そのため、床暖房やホットカーペットを使用する場合は、犬が熱いと感じた時に他の場所へ移動できるようにしたり、同じ場所に長時間いないように注意を払うようにしたりすることが大切です。
まとめ
冬に欠かせない暖房器具は、選び方や使い方次第で犬にとって危険を及ぼしてしまう可能性があります。
暖房器具を使うときは、犬の様子をきちんと確認するようにしましょう。
また、留守番中など目を離す時は、犬がいても安全に使えるエアコンを活用することをおすすめします。