犬が摂取したい1日に必要な水分量の目安
犬の水分不足を的確に知るためには、健康な犬が摂取したい1日に必要な水分量の目安をチェックする必要があります。
犬のサイズ別の大まかな飲水量の目安は以下の通りです。
- 小型犬(2~5kg)…約100~250ml
- 中型犬(6kg~12kg)…約300~600ml
- 大型犬(14kg~)…約700ml~
運動量や気温によって変化しますが、犬の必要な水分量は、「体重1kgあたり50~60lm/日」が目安です。
より詳しい犬に必要な1日の水分量は、日本獣医師会が発表する次の計算式で求められます。
「体重(kg)×0.75乗×132(ml)」
子犬なら体重の約80%、成犬で約70が目安であるとされています。
また、犬の飲水量は次の方法でチェックできます。
- 水を飲む回数や量
- おしっこの回数
- 便の硬さ
冬場は熱中症の心配がない分、水分不足に気づきにくいです。
放置すると体調不良や脱水症状を起こす不安があるため、少しでも「おかしいかも」と感じたときはよく観察してください。
犬が冬に水を飲まなくなる理由3つ
【写真:雪の中の犬】314341398
愛犬が水を飲む量が減ると心配になりますよね。
正しい対応をするためにも、なぜ水を飲まないのかを探りましょう。
ここでは、犬が冬に水を飲まなくなる理由3つをご紹介します。
1.寒いから
夏場のように暑い時期だと犬はガブガブ水を飲みますよね。
犬は水を飲むことで体温を下げて体調を調整しています。冬は寒いので、単純に水を飲む必要がないということです。
ただし、寒くないから水を飲まなくて良いということではありません。寒い冬場でも水分不足になる可能性があるため油断はできません。
2.喉が渇かない
冬場は外へ出る機会がどうしても少なくなるため犬の運動量も減ります。
運動しなければ喉が渇くことも少なくなり、夏に比べると水を飲む量は減ってしまうでしょう。
ただ、犬にとって散歩や運動は体力維持やストレス発散させる大切な機会です。
もし愛犬が水を飲む回数や量が減っているときは、運動不足のサインとして受け止めてみてください。
3.ストレス
気温が下がる冬場は、体調や気分が下がりやすいです。
これは人間も同じことがいえますが、犬も冬のストレスによって水を飲まなくなることがあります。
とくにシニア犬は水を飲む回数が減りやすいため、注意深く観察する必要があるでしょう。
もし元気がない様子が見られる場合は脱水症状を疑い、早めに動物病院で診察を受けると安心です。
犬の水分不足への工夫
もし、愛犬が水を飲まない時はどうすべきでしょうか?
「何だか水を飲む回数が少ないかも」と感じる時は、水分を上手く補給させる次のような工夫を行ってみてください。
運動量を増やす
犬に十分な運動をさせて水分補給を促しましょう。
以下のような冬場でも身体を動かせる室内の遊びを行い、愛犬の水分不足だけでなく運動不足も解消させてみてください。
- ロープの引っ張り合い
- 宝探しゲーム
「ロープの引っ張り合い」は狭い室内でも思い切り楽しむことができます。
「宝探しゲーム」は室内のあちこちにおやつやフードを隠して、部屋中探し回れる遊びです。
転がすとおやつが出る犬用知育玩具を取り入れてみてもいいですね。
フードを工夫する
愛犬の水分不足が気になる時は、ドライタイプのフードをぬるま湯でふやかしたり、ウェットタイプへの変更を考えてみてもいいでしょう。
水分を含む野菜やフルーツも積極的に取り入れてみてください。初めて食べさせる場合は少量与えることが大切です。合わなかった場合は下痢や嘔吐の可能性があります。
どうしても水を飲まない場合は、肉のゆで汁を与えてみたり、ゼリーや寒天で固めて与えてみるなどの方法もおすすめします。
便利な犬用の経口ゼリーなどもあります。ワンちゃんの好みに合わせて利用してみてください。
まとめ
冬は暑くないから大丈夫と思ってしまいがちですが、暖房が効いた室内は乾燥しているため水分不足になりやすいです。
たとえ寒い日でも脱水症状に陥ることがあるので、毎日愛犬の飲水量を把握しながら健康チェックを行いましょう。
水を飲まないばかりでなく体調に異変を感じる際は、ぜひ早めに動物病院へ相談してくださいね。