1.暴力や虐待行為
悲しい過去を抱えたわんこの中には、特定の性別の人間や人間全般を見ただけで脅えて震え出したり、パニックを起こしてしまう子も少なくありません。これは過去に暴力や虐待行為を受けたことによるPTSD症状の1つと考えられます。
言わずもがな、わんこに対しての殴る・蹴るといった暴力や虐待行為は絶対に許されるものではありません。これらの行為はわんこを物理的・肉体的に傷つけ苦しめるだけでなく、精神的にも苦しめトラウマを負わせることになりかねないのです。
中には「しつけの一環で」と主張する人もいるかもしれません。確かにかつてはわんこに痛みや衝撃を与えることで、学習効果を促そうとするトレーニング方法がありましたが、近年のドッグトレーニング界では否定されています。どんな理由があったとしても暴力は許されるものではありません。
2.知らないところで留守番させる
現代の日本社会では全ての場所でわんこ同伴が認められているわけではありません。むしろ同伴できない場所の方が多いかもしれません。
「ちょっとの間だから」とお店の前に繋いでおいたり、一時預かりサービスに預けたりすることがあるかもしれませんが、全く初めての場所で留守番することはわんこにとってはとても辛いことです。
ドッグフックが設置されているお店やコンビニも増えてきてはいますが、店先などにむやみに繋いでおくことはわんこの精神面の影響はもちろん、防犯上も好ましいとはいえません。
「飼い主さんはどこに行ったの!?」と不安に駆られるあまり無理にリードを解いて脱走してしまうリスクや、心ない人に連れ去られてしまうリスクもあるからです。
また、ペットホテルなどの一時預かりサービスを利用する場合には、必ず事前に短時間のトライアルをすることを強くオススメします。
預けられた後、飼い主さんが迎えに来てくれるという体験を一度でもしておけば「ここはちゃんと迎えに来てくれる場所だから心配しなくていいな」と学習してくれ、精神的な負担が軽くなります。
3.無視する
わんこと暮らしはじめた当初は何かとかまっていても、だんだん慣れてくるとそこにいることが当たり前になり、「どうせ言葉は通じないし」と声をかける機会が減ったり、スマホやゲームなど他のことにかまけて存在を無視してしまったりしていないでしょうか。
群で暮らしてきた動物であるわんこは、基本的に「かまってほしい」生きものです。それだけに無視されるということは精神的にとても辛いことなのです。
確かに人間の言葉は通じません。ですがこれまでの研究やみなさんの体感からも、ある程度の単語は覚えることができること、声のトーンや大きさから飼い主さんの感情を読み取っていることが明らかになってきています。
つまりわんこに言葉をかけることは無駄ではないということです。それどころか大事なコミュニケーション手段の1つとすら言えるかもしれません。
4.飼育放棄
わんこを精神的に苦しめる『絶対NG行為』を挙げろと言われたら、やはり飼育放棄を避けて通るわけにはいきません。一度「家族」もしくは「群れの仲間」と認識した人間から捨てられることは、わんこにとってこの上なく辛いことです。
信じた相手から裏切られるという経験はわんこの精神面に多大な影響をもたらします。「裏切られた」とすら認識できず、飼い主さんのお迎えを永遠に待ち続ける子さえいるのです。
一度わんこを「家族」として迎えたからには、いかなる理由があっても手放すことがあってはなりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?私たち人間を信じてくれるわんこたちの心に応えるためにも、わんこたちを苦しめるようなことは絶対にしてはいけません。