愛犬が人を噛んでしまった時の絶対NG行為
1.リードを強く引っ張る
愛犬が人を噛んでいる最中にリードを強く引っ張ってはいけません。犬が噛む力を強めることがあります。
噛んだまま放そうとしない時、噛まれた人の傷を深くしてしまうことがあります。
2.大きな声を出す
愛犬が人を噛んでいる最中に大きな声を出してはいけません。
飼い主が加勢をしてくれたと勘違いすることがあります。飼い主からの「もっと噛め!」の合図だと勘違いすることがあります。
大きな声に興奮し、さらに噛む力を強めることがあります。
3.叩く
愛犬が人を噛んでいる最中に犬の頭や体やお尻を叩いてはいけません。
体に痛みを与えることで噛むことをやめるのではないかと考えた行為だと思いますが逆効果になりやすいです。
叩かれて痛みを感じた犬は攻撃されたと考えます。自分の身に危険が及んでいると考えます。
噛む力を強めたり、何度も執拗に噛みついたり、「絶対に放すもんか!」と攻撃力を強めてしまうことがあります。
愛犬が人を噛んだ時の正しい対応
環境省の調査では、犬による咬傷事件が年間4000件以上起きています。
飼い主を噛んでケガを負わせたケースは全体の5%ほどです。残りの95%ほどは他人が被害者になったケースです。
愛犬が人を噛んで起きたトラブルの全ては飼い主の責任です。相手の対応やケガの具合によっては法的な責任を負わなければならないことがあります。
刑事事件にまで発展することは滅多にありませんが、民事訴訟によって損害賠償を請求された事例が多くあります。
身の安全を確保する
噛まれた人・愛犬・飼い主・周囲の人などの身の安全を確保してください。
人を噛むほど犬が興奮していることがあります。二次被害が起きないようにしましょう。
自宅が近いのであればすぐに愛犬を連れて帰ってください。または、家族に連絡して迎えに来てもらってください。
連絡先を交換する
軽いケガである場合にも噛まれた人と連絡先を交換してください。
そして、必ず病院へ行くようにお願いしてください。
病院へ同伴する(救急車を呼ぶ)
重度なケガを負わせた場合には被害者の方と飼い主が一緒に病院へ行ってください。
同伴できない場合には救急車を呼んで構いません。
医師への対応
病院へ同伴した場合、医師に「狂犬病の予防注射」について摂取の有無や時期を正確に伝えてください。
噛まれた人に対して、破傷風予防注射が必要になる場合があります。噛まれた人への治療方針や予防接種なども把握しておきましょう。
破傷風予防注射は基本的に3回の摂取が必要であるとされています。
各種保険の有無(適用条件)
- 噛まれた人の各種保険の加入の有無
- 飼い主の各種保険の加入の有無
- 加入保険の適用条件
これらを確認してください。
噛まれた人が健康保険(国民健康保険・健康保険組合・共済組合)に加入されているのであれば、勤務先の保険によって労災が適用される場合があります。
噛まれた人が保険を適用したいとなった場合、保険会社からの請求と和解請求とが重複するなどの可能性があります。
保険の適用によっては和解しない方がよい場合もあるのでご注意ください。
飼い主が加入している保険を適用したい場合、噛まれた人からの書類提出など協力していただかなければならない場合があります。
治療費など少額か高額かに関係なく、保険の適用を検討した方がよいでしょう。
まとめ
愛犬が人を噛んでしまった時の絶対NG行為は主に3つです。
- リードを強く引っ張る
- 大きな声を出す
- 叩く
「うちの子は噛まない」と思っていませんか?
どんなに温厚で優しく人慣れした犬でも他人を噛むことがあります。
愛犬を撫でようと手を伸ばした人を警戒した時、身の危険を感じた時、強いストレスを感じた時などです。
愛犬が人を噛んでしまった時は誠実に対応することが示談や解決への近道でしょう。