犬の『寝相』でわかる心理6つ!こんなことを考えていた?

犬の『寝相』でわかる心理6つ!こんなことを考えていた?

犬には、まだまだ野生の頃の習性が色濃く残っています。その根幹は、警戒心です。犬は優秀なハンターですが、同時に外敵から狙われる獲物でもあったからです。それは、寝ている時も同じでした。それが人と一緒に暮らすようになり、どのように変わったのでしょうか。愛犬の心理を、愛犬の寝姿、つまり寝相から紐解いてみましょう。

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犬の睡眠

子どもと添い寝する犬

犬は、1日の大半を寝て過ごします。成犬だと1日12〜15時間、子犬や老犬だと18〜19時間程度の時間を寝て過ごすといわれています。

オーストラリアの研究で、犬の睡眠は、16分間の睡眠時間と5分間の覚醒時間を1セットとして、それを何回も繰り返しているということが分かりました。しかも深い眠りは、睡眠時間全体の2割程度しかないのだそうです。

ちょっとした音などの刺激で、犬はすぐに目を覚ます状態で眠っていることが多いのです。

それは自分たちの祖先が、常に外敵を警戒しながら暮らしていた頃の習性が今でも受け継がれているからだと考えられます。

人と一緒に暮らすようになり、外敵に襲われる危険性がかなり低くなった現代の犬たちの心理は、寝ているときの姿、つまり寝相からも推測することができます。

今回は、そんな飼い犬たちの代表的な寝相をご紹介します。

1.丸まって寝る

丸まって寝る犬

これは、犬が最も一般的に見せる寝相だといっても良いでしょう。

上から見ると、ドーナツやアンモナイトの化石のようにも見えるので、「ドーナツ型」とか「ワンモナイト」とも呼ばれている寝相です。

丸くうずくまっているため、この姿勢で寝ていると自然に内臓が守られ、体温も外に逃げていくことがありません。

そのため、特に寒い季節になるとよく見られる寝相です。室内でこの姿勢で寝ている場合は、室温を確認した方が良いかもしれません。

逆に、温かいにも関わらずこの姿勢で寝ている場合は、若干「身を守らなければ」という緊張感を感じていると考えても良いでしょう。

2.横を向いて寝る

横を向いて寝る犬

胴体の右または左側を床面にベタっとつけて横を向き、四肢を伸ばした状態で眠っている姿もよく見かけると思います。この姿勢は、犬にとっては体を休められるとても楽な姿勢です。

逆に、敵に襲われた場合はすぐに逃げ出せないため、かなり安心した気持ちの時に見せる寝相でもあります。

この状態の時には深い熟睡モードに入っていることもあるため、ちょっと声を掛けたくらいでは目を覚まさない場合もあるようです。

注意が必要なのは、横向きで足を広げて寝ている場合です。

暑さのために、足を広げてお腹をより広く開き、体温を下げようとしていることがあるからです。

室温や愛犬の呼吸が早くなっていないかを確認し、室温が適温に保たれるようにしてください。

3.仰向けで寝る

仰向けで寝る犬

時々、愛犬が仰向けになって寝ている姿を見かけることがあるかもしれません。

お腹の部分を守る骨格がないため、お腹を外敵に晒すような仰向けの姿勢で寝ることは、野生の犬では普通は考えられない状態です。

これこそが、人と一緒に暮らす現代の犬たちに許された、「ここは本当に安全な場所で、飼い主さんは自分を絶対に守ってくれる」という信頼感が生んだ寝相だといっても良いでしょう。

ただし愛犬をこの姿勢で寝かせてあげるには、本当に安全な環境を整備し、飼い主さんが愛犬を守ってあげる必要があります。

間違っても眠っている愛犬を蹴っ飛ばしてしまうなどの事故を起こさないように、十分に気をつけて暮らしてください。

4.ゆるく丸まって寝る

ゆるく丸まって寝る犬

冒頭でご紹介したドーナツ型の寝相を少しほどいたような、ゆるく丸まった状態の寝相で寝ていることもあります。

これは、ドーナツ型の寝相の時よりも安心はしているものの、やはりお腹を守り、何かあった時にはすぐに動けるようにという状態です。

ドーナツ型の寝相と同様に、寒くて体温が逃げるのを防いでいる可能性もあります。

また安心はしているものの、飼い主さんの様子に合わせてすぐに一緒に行動できるようにしたいという思いでいる可能性もある寝相だといえるでしょう。

5.うつ伏せで寝る

うつ伏せで寝る犬

四肢を折り曲げて伏せをした状態のまま頭を下げて寝てしまったような、うつ伏せで寝ていることも多いと思います。

この姿勢も、お腹をベタッと地面につけているので、体温が下がるのを防いだ寝相です。

しかし何よりもこの寝相の特徴は、すぐに起き上がれる体勢であるということです。

また、顎が直接地面についていることで、何者かが接近してきたことをいち早く察知できるという姿勢でもあります。

つまり、この姿勢は愛犬が警戒心を感じながら寝ているときの寝姿です。

飼い主さんにいつ声を掛けられても良いように構えているという場合もあるかもしれません。

ただし、そのうち熟睡してしまうと警戒心が解けて、折り曲げていた足が前後に伸び、空を飛んでいるような寝相になることもあるようです。

6.伸びをしているような姿勢で寝る

伸びの姿勢

頭を下げて前足を前方に真っすぐ伸ばして腰を上げた、伸びをしているような姿勢で寝ている時は、膵炎などを起こしていて腹痛を抱えている可能性があります。

この姿勢だけで判断はできませんが、そっとお腹を触って反応を見るなど、体調不良を疑ってよく観察してみましょう。

下痢、食欲不振、発熱などの他の症状も見られる場合は、迷わず動物病院で診てもらいましょう。

まとめ

猫と添い寝する犬

犬の寝相は、無防備に眠っているときの犬の心理状態を表していることが多く、愛犬が住環境や飼い主さんとの関係性に対してどの様な気持ちでいるのかを知るための参考になります。

寝相だけで愛犬の心理状態を完全に把握できるわけではありませんが、愛犬に快適な暮らしを提供していくための参考として、愛犬の寝姿も観察してみてください。

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