愛犬が飼い主の感情を読み取れる理由
犬は飼い主の喜怒哀楽の感情を読み取ることができます。
飼い主が喜んでいる時は犬も一緒に喜びます。
飼い主が怒っている時、犬は少し離れた場所から観察したり、ケージやクレートの中に身を隠したりします。
飼い主が哀しんでいる時、ただ隣にそっと寄り添います。
飼い主が楽しめば、しつけのためのトレーニングだって犬にとって楽しい遊びに変わります。
「犬だから…」と諦めるのではなく、犬が理解できるまで伝えようという気持ちを強く持ってみてください。必ず伝わります。
そして、「どうせ犬だから分からないだろう」と、嫌な態度で接するのはやめましょう。
飼い主のちょっとした態度で犬の心が傷ついたり深く落ち込んだりすることがあります。人の気持ちを読み取れてしまうからです。
1.汗のにおいを感知する
犬は飼い主の汗のにおいを感知し、「緊張しているな…」と感情を読み取ることができます。
緊張すると、手のひら・足の裏・わきの下など、じんわりと汗をかいてしまいますよね。
汗は有機物であり、有機物は犬が好むにおいです。そのため感知しやすいのです。汗のにおいで飼い主と他人を嗅ぎ分けることもできます。
動物病院の待合室で飼い主の緊張を読み取ってしまった犬は、自分まで緊張したり不安になったりすることがあります。
「注射で暴れたりしないかな」「検査結果が悪かったらどうしよう」などと考えていると、その緊張感が全て犬に伝わってしまうのです。
飼い主が緊張しているのを読み取り、手や顔を舐めて「大丈夫だよ」と慰めてくれる犬もいます。本当に良いパートナーです。
2.声のトーン
犬は飼い主の声のトーンで感情を読み取ることができます。
愛犬に話しかける時、その時の感情によって言い方が変わっていることを自覚しているでしょうか。
例えば、愛犬がトイレを上手にできた時の褒め方のトーンで確認してみましょう。
- 平常心の時:「おりこうさんだね~」
- めちゃくちゃ機嫌がいい時:「上手にできたねぇ♡おりこうさんだねぇ♡♡♡」
- ちょっぴり不機嫌な時:「(無言で後始末をする)」
- 機嫌が悪い時:「(しばらく後始末しない、放置する)」
「あれ?いつもは褒めてくれるのにな…」と、犬も不思議に感じているのではないでしょうか。
飼い主の機嫌が良さそうだなと感じた時は「褒めて♡褒めて!」と甘えることがあります。
機嫌が悪そうだなと感じた時は何もアクションしないことがあります。
3.仕草や態度や行動
犬は飼い主の仕草や態度や行動で感情を読み取ることができます。
イライラしている時、つい物に当たってしまうことはありませんか?ドアをバンッ!と強く開け閉めしたり、物をテーブルにドンッ!と強く置いたり。
イライラしている時、甘えたくてまとわりついて来る愛犬に「あっちに行ってて!」と強い口調で言ってしまったり、無視をしたり。
あまりないことだと思いますが、あまりないことだからこそ犬は敏感に反応します。
いつもと違う飼い主を様子を見て不安になってしまう犬もいます。
4.汗のにおいの変化
犬は汗のにおいの変化によって飼い主の恐怖心を読み取ることができます。
人が喜びを感じている時の汗の成分と恐怖を感じている時の汗の成分は、ホルモンの反応によって血液中で変化するとされています。
汗の成分が変化し、においが変化したことを感知した犬は「ママが怖がっている」と読み取ることができるのです。
体をぴったりとくっつけて寄り添ったり、手や顔を舐めたり、飼い主を慰めるような仕草や行動をすることがあります。
さらにこんなこともあります。
見知らぬ犬を目の前にした飼い主の「かわいい♡」という感情と「ちょっと怖いな…」という感情を汗のにおいで読み取った場合、愛犬の反応は大きく変わります。
「かわいい♡」という感情を読み取った場合には、見知らぬ犬やその飼い主に近づいたり喜んだりスキンシップやコミュニケーションをすることがあります。
「ちょっと怖いな…」という感情を読み取った場合には、目を合わさないようにしたり近づかないようにしたりなど、見知らぬ犬や飼い主を遠ざけることがあります。
飼い主の恐怖心を読み取り、飼い主を守りたいと考えている時の行動なのです。
まとめ
愛犬が飼い主の感情を読み取れる理由を4つ解説しました。
- 汗のにおいを感知する
- 声のトーン
- 仕草や態度や行動
- 汗のにおいの変化
愛犬はあなたの感情を正確に読み取ることができているでしょうか。
飼い主に気を遣って知らないフリをしてくれる犬もいるかもしれません。