犬が何かを隠している時に見せる行動
1.飼い主のスリッパや靴下を隠す
犬が飼い主のスリッパや靴下を自分のケージやクレートの中に隠すのは安心を得るための行動です。
ベッドに持って行って幸せそうにカミカミすることもあります。ケージやクレートにはコレクションするかのように大量の靴下が隠されていることもあります。
犬がスリッパや靴下を隠したがるのは、信頼できる大好きな飼い主のニオイが染みついている物だからです。
スリッパや靴下には足から出る汗や皮脂のニオイを感じることができます。汗や皮脂は犬が好む有機物です。
お洗濯したばかりの靴下なのに…と思われるかもしれませんが、人間の100万倍とも言われている嗅覚を持つ犬にははっきりとニオイがするようです。柔軟剤の香りでは誤魔化せないのです。
2.おやつを隠す
犬が自分のベッドやソファーの隙間におやつを隠すのは、食料を貯蔵するための行動です。まとめ買いや買い溜めをするようなイメージでしょうか。
おやつの中でもガムや硬めのジャーキーなど、時間をかけてよく噛まなければならないものを隠す傾向にあるようです。
飼い主がおやつをくれると言うので受け取ったけれど、今はとくに食べたい気分ではない時、お腹が空いていない時、あまり好きなおやつではない時によく隠します。
犬が食べ物を隠すのは本能や習性による行動です。祖先であるオオカミで考えてみましょう。群れの仲間と協力して狩りをし、食料である獲物を捕らえますが、毎日得られるわけではありません。
満腹になるまで食べるのではなく、獲物を狩ることができなかった時のために土を掘って隠し、貯蔵しておくのです。現代の犬にも名残りがあるのでしょう。
3.おもちゃを隠す
犬がおもちゃを隠すのは所有欲や独占欲による行動です。「自分だけのものにしたい」「独り占めにしたい」という気持ちが強い性格なのでしょう。
同居している犬がいると起こりやすいです。飼い主に「おもちゃを奪われた」と感じてしまった犬にも起こりやすいです。
ただ、自分のケージやクレートなど寝床に持って行って隠す分には構いません。
一方、「おもちゃを奪われるのではないか」と感じた瞬間、誤飲誤食してしまうことに注意しなければなりません。
飼い主が遊んであげようと手を伸ばした瞬間、思わず飲み込んでしまう可能性があります。
- おもちゃを出しっぱなしにしないこと
- 「ちょうだい」の合図で飼い主に渡すことができること
- 遊びの時間が終わったら決められた場所に片付けること
このようなことに注意できれば、所有欲や独占欲を煽ってしまうことはないでしょう。
4.身を隠す
犬が身を隠す行動には様々な理由があります。
- かくれんぼしている(飼い主に構ってもらいたい、探してもらいたい)
- 薄暗くて静かな場所で寛いだり眠ったりしたい
- リビングはテレビの音や人の声が大きいので静かな部屋で過ごしたい
- イタズラがバレて飼い主に叱られそう
- トイレを失敗してしまってショックを受けている(申し訳ない気持ちがある)
- 飼い主に構われたくない(ひとりで過ごしたい)
身を隠そうとする愛犬に対して飼い主は「構ってほしいのか」「放っておいてほしいのか」を見極める必要があります。
構ってほしいのを無視すると拗ねてしまって機嫌を悪くしてしまうことがあります。放っておいてほしいのを構うと嫌がられてしまうことがあります。
まとめ
犬が何かを隠している時に見せる行動を4つ解説しました。
- 飼い主のスリッパや靴下を隠す
- おやつを隠す
- おもちゃを隠す
- 身を隠す
犬が何かを隠そうとしている時、落ち着きがなくなることがあります。ウロウロと歩き回ったり、ソワソワとあっちへ行ったりこっちへ行ったり、飼い主と目を合わせまいと目をキョロキョロさせるなどします。
隠したい余りに危険な行動をすることもありますので、あまりジッと見ないようにしつつ愛犬の行動をそっと見守りましょう。