人間には及ばない高い能力が犬にはたくさんあります
犬には、人には到底及ばない高い身体能力が備わっています。そのほとんどは、野生時代に生きていくために必要だった、狩りの能力を高めるためのものでした。
そして人と一緒に暮らすようになってからも、それらの能力を活かして、人の社会の中で活躍している犬たちがたくさんいます。
また、人と一緒に暮らすことで身についた能力もあるようです。
今回は、人間には遠く及ばない、犬たちの驚くべき能力のいくつかをご紹介します。
驚くべき犬の能力
1.強靭な大腿二頭筋が繰り出すジャンプ力
ジャンプ力と聞くと、猫を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、犬のジャンプ力もかなりのものです。
記録に残っているとされている高跳びの記録は1.7mのようですが、非公式では3.4m、幅跳びも9.14mという説もあるようです。
もちろん犬種や個体差もありますが、体格から考えても犬のジャンプ力は驚くべきものだといえるでしょう。
前足よりも長い後ろ足の太ももには、大きくて弾力性に富んだ大腿二頭筋があります。
腰を落として後ろ足を曲げ、勢いよく後ろ足を伸ばした時の筋肉のバネの力で、より高くより遠くへのジャンプが可能となるのです。
2.車並みのスピード
肉食動物だった犬は、かつては自力で小動物を捕えて食料を確保しなければなりませんでした。
獲物を捕らえるためにはスピードも必要です。狩りをしなくなった現代でも、直線コースでは最速80kmで走った犬もいるそうです。
3.スピードが出ていても見事なコントロール
どんなにスピードが出ていても、強靭な足首と爪を上手に使ってブレーキを効かせることができます。また、優れたバランス感覚も持ち合わせています。
そのため、急斜面を駆け下りるのも獲物を追いかけて急な方向転換をするのも、犬にとっては自由自在です。
4.高い肺活量が支える持久力
犬は、体格に比べて肺や心臓が比較的大きいため肺活量が多いです。そのため、スタミナもあると考えられています。
狩りをしていた時代は、時速20〜30kmで一晩中獲物を追っていたこともあると考えられています。
5.氷上でも見事な走り
アラスカや北極、また第一次南極観測隊などでもおなじみかもしれませんが、氷の上でそりを引いて走る犬たちがいます。
足の爪と足の裏に生えている毛が滑り止めとなって、氷の上でも上手に早く走ることができるのです。
6.人の100万倍の嗅覚でいろいろなものを探知
もっとも知られている犬の能力は、嗅覚でしょう。税関の麻薬や密輸の探知、災害時の探索・救助活動、外来生物の検知作業など、実際にさまざまな場所で活躍している犬がたくさんいます。
中には、人間の細胞が代謝によって分泌する揮発性有機化合物のニオイを、尿や唾液、汗などから嗅ぎ分けて、特定の病気を早期発見する犬たちもいます。有名なのは、糖尿病、がん、てんかん発作の前兆などです。
つい最近では、衣類に染み込んている汗から新型コロナウイルス感染者のニオイを嗅ぎ分けて探知する犬の研究や、訓練などが進められていると報じられています。
7.人間並みの空気を読む能力も
ここまでは、犬の優れた身体機能に基づいた能力をご紹介してきました。
ここでは、人と一緒に暮らすことで身につけたであろう能力をご紹介します。
犬たちは、とにかく飼い主さんやご家族のことをよく観察しています。見ていないようでいて、しっかりと観察しているのです。
そして、飼い主さんの感情の起伏や体調の変化を察知し、息を潜めたり、逆に寄り添ってくれたりするのです。
また逆に、飼い主さんが別のことに気を取られて愛犬への注意が散漫になっていると、すぐにそれを察知して、その隙に悪戯をすることもあります。
このように、犬が空気を読む能力も、人間以上かもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。優れた身体機能や感覚機能を活用して、人間にはできないさまざまな能力を発揮している犬たちはたくさんいます。
もちろん犬種や個体差も大きいですが、どの犬も、ここでご紹介した能力を発揮する可能性は秘めていると考えられます。
愛犬の身体機能や嗅覚などを活かしたゲームなどで一緒に遊ぶことで、今までは気付かなかった愛犬の隠された能力を引き出すことができるかもしれません。
新たな特技は、そのまま愛犬の自信にも繋がり、愛犬の暮らしを豊かにしてくれるかもしれません。
犬の本来の習性を活かしたゲームなどで愛犬の隠れた能力を見つけられた場合は、ぜひその能力を伸ばしてあげてください。