1.体の異常、ライフステージの変化
愛犬の様子が何となくおかしいと感じた時、まず確認しておきたいのが「体調の異変」です。
犬の健康状態を正確に把握することは簡単なことではないかもしれませんが、様子が変だと気が付いたら、犬の動きや表情を目で見て観察し、体に直接手で触れて異常がないかしっかりと確認しましょう。
まずは皮膚に傷や湿疹、しこりなどができていないか、また発熱をしていないかを触って確認してください。
さらに、眼球の色や状態、耳の聴こえに異常がないか、足の関節におかしな点はないか、足裏に傷はないかなどをチェックします。
もしも近づかれたり触られたりすることを嫌がるような様子が見られたら、体に痛みや違和感を感じている可能性があります。
決して無理強いすることなく、動物病院を受診するようにしてください。
また、体の異常や変調に気が付くことができるように、日頃からこまめにスキンシップをとるようにして正常・健康な時の体の状態を把握しておくことも大切です。
2.食欲、排泄の状態
犬の心身の健康状態を知るために、重要なポイントになるのが「食欲と排泄物」です。
動物である犬にとって、食べものを食べることは何をおいても大切なことなので、食べることができない時は何らかの異常が起きていると考えて間違いありません。
食欲の低下は、大きな病気を発症しているというだけでなく、過度の疲労やストレスなどちょっとしたことが原因になっていることもあります。
食欲がないと感じた時は、水分補給だけは欠かさないようにして様子を見てあげてください。
ただし、全く食べないだけでなくぐったりとして動かないなど体の異常が見られたら、様子見はせずすぐに獣医師に相談しましょう。
また、おしっこやうんちといった排泄物も、健康状態を把握するための大切なバロメーターです。
内臓に異常が起きている時に、おしっこの回数や量、色、うんちの固さや色などに変化が見られることは多いため、日頃から犬の排泄物をしっかりと確認しておくようにしましょう。
3.環境の変化
犬の様子が変だと感じた時、体に異常が起きているだけでなく、ストレスや不安など「精神的な負担」を感じていることがあります。
食欲が低下していたり、落ち着かない様子で部屋の中をウロウロと歩き回っていたり、音に敏感に反応して吠えたりといった様子が見られる時は、そのようなことが原因になっていると考えられます。
特に、愛犬の生活環境や、飼い主さんの生活リズムなどに変化が起きた時などは注意が必要です。
犬は変化に弱い動物なので、引っ越しはもちろん室内の家具の配置換えをしたことで、ストレスを感じることがあります。
また、家庭内で喧嘩が起きていたり、出産などで家族の人数が増えたりといったことでも影響を受ける可能性があるのです。
犬はとても繊細な動物で、家庭内の雰囲気や飼い主さんの感情などをしっかりと感じ取ることができます。
犬の行動におかしなところが見られたら、生活環境の変化や飼い主さん自身がストレスを溜めていないかなどをぜひ一度見直してみてください。
まとめ
愛犬の心身の健康を守るためには、日頃からその行動や様子をしっかりと把握してあげることが大切です。
病気や怪我による異変だけでなく、精神的なことが影響して食欲低下や行動の変化が見られることもあります。
こまめなスキンシップやコミュニケーションを通して、少しでもいつもと違うと感じることがあれば、少し念入りにボディチェックをするなどして確認しましょう。
そして、少しでも不安が感じられたら動物病院に相談するようにしてくださいね。