なぜ『犬を捨てる人』は後を絶たないの?放棄する5つの理由と考えるべきこと

なぜ『犬を捨てる人』は後を絶たないの?放棄する5つの理由と考えるべきこと

近年、日本でも捨てられた犬の殺処分数が少しずつ減少しているものの、犬を捨てる人が後を絶たないため、殺処分数も0にはなっていません。今回はなぜ『犬を捨てる人』は後を絶たないのか、そして今後考えていくべき課題について考えていきます。

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なぜ『犬を捨てる人』は後を絶たないのか…放棄する5つの理由

檻の中に入れられる犬

近年、行政や動物愛護団体、ボランティア団体の活動により、殺処分数は減っているものの、いまだに殺処分される犬は後を絶ちませんし、犬を捨てる人も後を絶ちません。

どんな理由であれ、一度家族として迎え入れたにも関わらず、犬を飼育放棄することは許されることではありません。

愛犬を家族として大切にしている人には全く理解できませんが、なぜ『犬を捨てる人』は後を絶たないのでしょうか。ここでは最も多い理由5つを紹介します。

1.衝動的に迎えて飼育が面倒になってしまったから

ペットショップでかわいい犬たちを見て「飼いたい」と衝動的に迎えてしまった場合、犬のお世話の大変さや自由時間が制限されること、さらに金銭的な問題などを考慮せずに迎えているケースが多いです。

そのため、衝動的に迎えた後になって「やっぱりお世話が面倒だから犬を飼育することを放棄したい」と身勝手すぎる理由で犬を捨ててしまう人が後を絶ちません。

犬のお世話はごはんはもちろん、毎日の散歩やトイレの管理、定期的なシャンプーなど挙げればきりがありません。躾もしなければいけないため、衝動的に迎えてしまうと想像以上に大変で「想像とは違う」と勝手に不満を感じる人がいるというのです。

2.しつけが上手くいかず手に負えなくなったから

遠吠えする犬と黒い背景

犬を捨てる人に多い理由として、上手く自分でしつけができず、手に負えなくなってしまったから放棄するという理由があります。そもそも迎える時に犬のしつけの大変さを理解していなかったために起こった飼い主側の身勝手な理由です。

犬のしつけに関しては、飼い主だけの力で難しい場合はドッグスクールに通わせるという手段もあります。迎えた時点で自身の子どものような存在なので、お世話はもちろん、しつけに関しても責任を持たなければいけません。

3.引越しに伴い連れて行けなくなったため

犬を飼っていたけれど、引越ししなくてはいけなくなり、引越し先がペット不可だったから捨てる…という犬にとってなんとも勝手すぎる理由もあります。

犬と一緒に暮らしている人は、引越す際にペット可の物件から選ぶのは当たり前のことでしょう。

しかし、自身の住みたい物件や住みたい街、一緒に住むパートナーの要望を優先し、それによって犬を捨てるという選択肢をする人も存在します。

4.飼育にかかる費用を工面できなくなったから

お金に埋もれる子犬

犬を迎え入れる際は、必ず飼育の大変さやしつけの大変さ、自分の時間や行動に制限がかかること、そして継続的に費用がかかることを理解しなければいけません。

しかし、実際に迎え入れてから「こんなにかかるとは思っていなかった」という理由で犬を捨てる人が後をたたないのです。

特に、病気になってしまい医療費が高額で払えないからと飼育放棄する人は多いです。本来であればこういう時こそ寄り添ってあげなければいけないのに、「お金が払えない」と病気になってしまった犬を捨てるなんて、あまりに薄情すぎます。

5.飼い主の病気や高齢化、死去のため

近年、増えてきている理由として飼い主の病気や高齢化、さらに死去による飼育放棄があります。

飼い主の年齢が高齢化していることに伴い、迎え入れたけれど高齢の体に負担が大きすぎると捨てる人がいますが、この理由は正当化されません。

また、飼い主が病気になりお世話ができなくなったり、飼い主がなくなってしまったためにお世話する人がいなくなったりといった理由で保健所に預けられる犬もいます。

こうしたいざという時のために、犬を迎え入れる時に「自分に何かあった時の預け先」を決めておくことも大切です。

犬の飼育放棄を減らすために考えるべき今後の課題とは

檻の中に入れられた保護犬

飼い主による都合で飼育放棄されてしまう犬は1匹たりともいてはいけません。捨てられた犬を元の飼い主が迎え入れたルートを辿ると、圧倒的にペットショップが多いと言われています。

ペットショップで犬を迎え入れること自体は悪いことではありません。しかし、実際に犬を迎え入れる際、ペットショップによって犬を飼うことの重大さ、大変さをきちんと説明してくれる店舗と、してくれない店舗があることも事実です。

後者の店舗で「かわいい」という理由で衝動買いしてしまった場合、命の重みや犬のお世話の大変さ、犬にかかる費用などを深く考えていないため、後々飼育しきれなくなり「捨てる」という選択肢を取る人が多い傾向にあると考えられます。

また、ペットショップで迎え入れられることなく売れ残ってしまった犬が、そのまま保健所へ連れて行かれて殺処分されるというケースも悪質な生体販売を行っているペットショップの中には少なからずあると言います。

こうした現実から目を背けずその問題点を向き合った上で、今後、犬を迎え入れる段階でどのような対策を取っていくべきなのかを考える必要があるのではないでしょうか。

せめて、迎え入れる際に以下のことを飼い主に1つずつ、口頭で、直接確認する必要があるでしょう。

  • 犬の命を預かることの責任を理解しているか
  • 犬にかかる月々、年間、生涯費用を工面できるか
  • 家族は全員同意しているか(アレルギー持ちはいないか)
  • 犬のお世話について勉強しているか(理解度)
  • 犬を迎えることで「自由」が制限されることを理解しているか
  • 犬のしつけを責任持って行えるか(自力で難しい場合の対処法は?)
  • 飼い主に何かあった時の預け先はあるか

これに加えて、犬を迎え入れるのに十分な環境が整っているかも確認する必要があると思います。皆さんは『犬を捨てる人』をゼロにするためには、どのような課題を考える必要があると思いますか。また、思いつく解決策はありますか。

まとめ

檻の中からこちらを見つめる子犬

いかがでしたか。今回ご紹介した『犬を捨てる人』の放棄理由はほんの一例です。他にも信じられないような自己中心で身勝手すぎる理由が多くあります。

こうした飼い主の資格を持たない人に犬が安易に引き取られないよう、また簡単に放棄できないように制度などを改善していく必要があると思います。

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