犬を全く褒めなかったら?起こり得る4つのリスク
犬を飼っている方は、日頃から自然に「愛犬を褒める」行為を取り入れていると思います。しかし、もしも犬を全く褒めなかった場合、どのようなリスクが起こり得るのでしょうか。
1.正しい行いを学習できない
犬を褒める状況として最も多いシーンが「しつけ」です。しつけをする上で、成功した時に褒めることでメリハリが生まれ、「飼い主さんに褒められた!これが正しいんだ」と犬も学習できるようになります。
しかし、褒めることはせず正しい行いができても淡々と接していると、犬は「あれ?これも違うのかな?」と混乱してしまい、正しい行いを学習しにくくなってしまいます。
2.飼い主に対する信頼感や愛情が上がりにくい
犬は日々のお世話やスキンシップ、そして褒められることで飼い主と関係を築いていることが多いです。褒められることで幸福感や達成感を得ることができるため、「褒める」という行為は非常に重要なコミュニケーションの1つなのです。
しかし、この大切なコミュニケーションである「褒める」が全くないと、犬は飼い主に対して愛情や「この人といると嬉しいことがある」という思いが強まりにくく、飼い主との絆を深めにくくなってしまいます。
3.脳に刺激を与える機会が減る
褒めるという状況は何かを成し遂げたときに起こることが多いです。何かを達成したことに対して褒められることで、犬は脳を刺激され幸福ホルモンが分泌されたり、新たな刺激として脳を活性化させたりします。
しかし、達成したことに対して褒められないと、自分が成功したのかどうかも判断できず、困惑して終わってしまいます。幸福ホルモンは分泌されにくいですし、新たな刺激を正しく受け取ることができません。
近年、こうした脳の刺激が足りないことで、認知症に陥るシニア犬も増えてきます。日常的に褒められて育っている犬でも認知症になりやすいので、褒められていない犬はより認知症になりやすいとも考えられます。
4.自己肯定感や積極性が低下する
飼い主から褒められている犬と褒められていない犬では、性格にも違いが現れます。褒められている犬は、自己肯定感が高く積極的に物事に取り組む姿勢を持つ犬が多い一方、褒められていない犬は、自己肯定感が低い傾向にあるといいます。
自己肯定感が低いと常にオドオドしていたり、警戒心を強めたりする傾向があります。積極性も乏しいのでポジティブな姿勢が出にくく、幸福感を感じにくい生活を送ることになりやすいのです。
愛犬をたくさん褒めよう!褒めるときに意識すべきことを解説
犬は褒められることで達成感や幸福感を感じ、飼い主との信頼関係を築くことにもつながります。では、どのような状況で犬を褒めると良いのでしょうか。
- トイレトレーニングや無駄吠えなどのしつけ
- 基本動作
- 遊びの中で達成感を感じるような状況を作る
代表的な状況は以上の3つです。
しつけはもちろん、日常的に基本動作を取り入れることで積極的に褒める回数を増やしたり、遊びの中に犬が達成感を感じられるタスク型の遊びを取り入れることで、できたときに褒めたりします。
続いて、犬を褒めるときに飼い主が意識すべきことを確認していきましょう。犬は人間の感情を声のトーンや表情、動きなどから総合的に見て判断していると判明しています。したがって、以下の5点を特に意識すると伝わりやすいでしょう。
- 褒めるタイミングは「その瞬間」
- アイコンタクトをとる
- 満面の笑みを浮かべる
- 少しだけ声のトーンを高く意識する
- 撫でてあげるなどスキンシップを添える
タスク型の遊びによる褒美として、おやつをあげるというのも効果的です。ただし、おやつは肥満の原因になる上、嗜好性が高いため与えすぎには十分注意しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。私たちが日頃自然と行っている「褒める」という行為ですが、実は犬にとってとても重要なコミュニケーションの1つです。ぜひ今後も積極的に褒める状況を作り、たくさん褒めてあげてくださいね!