犬が後ろ足で立つ時の心理
1.逃げ出したい
犬が後ろ足で立つ時、「逃げ出したい」と考えていることがあります。
例えば、動物病院で受付をしている時に後ろ足で立ち上がり、飼い主の足元にちょこんと両手を置いたり、出入口のドアを開けようと飛びついたりすることがあります。
「ママ助けて!」「ここから出して!」という気持ちなのではないでしょうか。
2.食べ物のにおいを確認している
犬が食べ物のにおいを感じて確認したい時、後ろ足で立つことがあります。
キッチンの調理台に両手を置いて立ち上がったり、ダイニングテーブルに並べられた料理を見ようとしたりすることがあります。
その場に残る食べ物のにおいを確認するだけであれば問題ありません。
しかし、キッチンやダイニングでは人間の食べ物を盗み食いしてしまいやすいです。
犬が後ろ足で立って届く範囲に食べ物を置きっぱなしにしないようご注意ください。
3.窓の外を確認したい
窓の外を確認するために犬が後ろ足で立つことがあります。
外の環境を観察して楽しみたい犬もいます。外から聞こえてくる音に警戒していることもあります。
何だか楽しそうな声が聞こえてきて参加したいと考えているかもしれません。
外を眺めることが好きな犬なのであれば、後ろ足で立たなくても見ることができる工夫をしてあげるとよいのではないでしょうか。
4.おねだりしている
犬が後ろ足で立つ時、飼い主に何かおねだりしたいことがあるようです。
たまたま後ろ足で立った時、褒めてもらったり喜んでもらったりしたことを覚えているのでしょう。
- お散歩に連れて行ってほしい
- ごはんが食べたい
- おやつがほしい
- 一緒に遊んでほしい
- もっと構ってもらいたい
犬が後ろ足で立ってでも飼い主におねだりしたいことって、大体こんな内容ですよね。
5.冷たくて嫌
雪の中をお散歩したり遊んだりする時、足が冷たいのが嫌で後ろ足で立つことがあります。
両足が冷たい雪に触れていることが嫌なのですが、犬が前足で立つことは難しいですよね。
自然と前足を上げ、後ろ足で立つ体勢になってしまうのではないでしょうか。
雪の上を歩くことは犬にもリスクがあります。肉球にしもやけができると犬も痛痒くなるのだそうです。
犬が後ろ足で立つ時の注意点
膝蓋骨脱臼(パテラ)
無理に後ろ足で立たせようとすると膝蓋骨脱臼になってしまう恐れがあります。
おやつを見せながら「立っちして!」などと教えるのはやめましょう。チワワやポメラニアンなどの小型犬は膝蓋骨脱臼になりやすいです。
グレードがありますが、症状が軽い段階では飼い主が気づいていないこともあります。後ろ足で立ったことで悪化させてしまわないようご注意ください。
椎間板ヘルニア
犬が後ろ足で立つと腰への負担が大きくなります。椎間板ヘルニアになる恐れがあります。
すでに発症している場合には悪化させてしまう恐れがあります。犬の腰や背骨は、基本的には後ろ足だけで立つことに相応しい構造ではありません。
犬が自然と後ろ足で立つ分には構わないと思いますが、わざわざ芸として教える必要のないことです。犬の体の構造を考え負担の少ない芸を教えてあげてください。
まとめ
犬が後ろ足で立つ時の心理を5つ解説しました。
- 逃げ出したい
- 食べ物のにおいを確認している
- 窓の外を確認したい
- おねだりしている
- 冷たくて嫌
犬が後ろ足で立つことにはリスクが伴いやすいです。
骨や筋肉が未発達である子犬、骨や筋肉が衰えてきたシニア犬や老犬、骨や筋肉や関節に問題を抱える犬はとくに注意が必要です。
嬉しい時や興奮している時、後ろ足で立ちながらピョンピョン飛び跳ねてしまう犬もいます。骨折などケガの原因にもなりやすいためすぐにやめさせましょう。