1.うれしい!楽しい♪
犬がお尻を左右にぷりぷりと振っている時は、「うれしい!楽しい!」といった、ポジティブな感情のあらわれだと考えられます。
この場合尻尾をぶんぶんと大きく振っていると思いますが、感情が高まりテンションが上がると、尻尾の先だけでなく根元に部分から大きく振るので、お尻も一緒に振る形になるのです。
また、走って興奮した様子で飼い主さんや他の犬にお尻をぶつけてくることもあります。
これも楽しくてはしゃいでいる気持ちがあらわれていて、テンションが上がりすぎて自分でもコントロールできなくなってしまっている可能性があります。
まわりが見えなくなるほどテンションが上がっていると、衝突などによる怪我の危険性もあるので一度落ち着かせるようにしましょう。
さらに、お尻を上げて前足を伸ばし、お辞儀している様子は「プレイバウ」と呼ばれる犬のボディランゲージのひとつです。これは対峙している相手に対して「遊ぼう!」と誘っている仕草です。
飼い主さんの前におもちゃを持ってきてこの仕草が見られたら、遊びに誘われているのだと理解してあげてください。
2.信頼の気持ちを示している
犬が飼い主さんに対して後ろ向きになり、お尻をくっつけてくるような行動をすることがあります。これは飼い主さんに対して信頼している気持ちのあらわれです。
動物にとって背後を取られることはとても危険なことで、信頼していない相手には決して後ろに回らせないようにします。
犬同士のあいさつでお尻を嗅ぎ合う時、自分は嗅ぎたがるのに相手に嗅がれるのは嫌がるということがありますが、これも心を許していない相手が背後に回るのを警戒しているということが考えられます。
そのため、飼い主さんに対してお尻をくっつけてくつろいでいる時は、安心しきっている証拠です。
また、外で初めての場所に行った時や知らない犬と会った時に、飼い主さんにお尻をつけて座っていたら不安を感じている可能性があります。
「後ろは任せたよ!守ってね」という意思表示なので、安心するような声かけや軽いスキンシップを取ってあげるといいでしょう。
3.お尻に痛みや違和感がある
犬が自分のお尻を頻繁に気にする様子を見せたり、いつもとは違う動きをしたりしていたら、体にトラブルが起きている可能性も考えてみましょう。
自分のお尻のにおいを確認するような仕草をしたり、地面にこすりつけるような行動をしたりしていたら、肛門部分や尻尾の付け根に痛みや違和感があるのかもしれません。
原因としてよく見られるのが、肛門嚢が溜まってることやそれによって炎症が起きていることです。
分泌液が溜まりすぎると最悪の場合破裂して大怪我を負うことになるので、お尻を気にしている様子があれば確認して、肛門腺絞りをしてあげてください。
また、お尻を左右に振るように歩いていたり、座っている時にお尻が左右どちらかに流れていたりした場合、股関節にトラブルが起きていることが考えられます。
特に大型犬に多く見られる疾患である「股関節形成不全」という骨の変形が起きる病気の症状として、このような様子が見られます。
この他にも、後ろ足を引きずるようにして歩いたり、うさぎ跳びのように後ろ足を上げて歩いたりする様子も股関節の異常が原因になっていることがあります。
まとめ
犬は、さまざまな感情を体の部位の動きによって表現しています。
それはお尻にも言えることで、うれしい時や楽しい時には尻尾と一緒に大きく振るような様子が見られます。
また、飼い主さんに対する信頼感があらわれていることもあります。
ただし、ポジティブな感情表現だけでなく、お尻に痛みを感じたり異常が起きていたりすることもあるので注意してください。
お尻を気にする様子が見られたり、歩いている時の様子がおかしいと感じたりしたら、全身の状態とあわせてしっかりと確認するようにしましょう。