1.体の不調や変化に気が付きやすい
室内飼いの犬が長生きしやすいと言われている理由のひとつが、飼い主さんと一緒にいる時間が長く、目が届きやすいということが挙げられます。病気や怪我など身体的なトラブルがあった場合、早い段階で気付いて適切な対処や治療を行うことが大切です。
室内で犬と一緒にいることでその様子や動きを目にしたり、体に直接触れたりする機会が多くなります。そのため、ちょっとした異変や違和感に気が付きやすく、身体トラブルの状態が悪化する前に対応してあげることができるのです。
特に、食事のスピードや排泄物の量や色、皮膚の炎症やしこりなど、日常の中にあるちょっとした変化に気が付くことで、症状が進んで犬が痛みや苦痛を感じる前に対応できるのは大きなメリットでしょう。
2.快適な生活環境を作ることができる
室内飼いと外飼いの犬は、生活環境が大きく異なります。特に、生活環境の温度については顕著な違いがあり、当然のことながら室内であれば適切な温度管理を行うことができます。
急激な気温の変化は、犬の体に大きな負担をかけることになります。子犬や老犬、病中病後など免疫力や体力が低下している犬の場合は、特に注意しなければなりません。
外飼いであっても、ハウス内に毛布を入れてあたたかくしたりすることは可能ですが、室内でエアコンなどを使って適切な温度調整をできる状態とは全く異なります。
そのほかにも、庭などで飼育されている場合、蚊やノミ、ダニなどの害虫や寄生虫などによる影響を受ける危険性も高まります。雑菌などに触れる機会も多く、それらによって健康を害する恐れもあると考えられています。そのようなものの影響を受ける可能性の高い外飼いでは、やはり健康被害のリスクも高まってしまいます。
3.ストレスが少ない
人間同様、犬にとってもストレスは健康リスクのひとつだとされています。過度なストレスがかかることで、直接内臓機能に影響を及ぼしたり、免疫力が低下してさまざまな疾患にかかりやすくなったりすることが考えられているのです。
犬は元々群れ社会で生きていた動物の遺伝子を引き継いでいることから、ひとりきりでいるよりも家族や仲間と認識している相手と一緒に過ごすことを好みます。ひとりの寂しさにストレスを感じることも多いので、室内で一緒に生活すればそうしたストレスを軽減することができると考えられているのです。
また、飼い主さんとのコミュニケーションや遊びを通して、ストレスが解消されることもあり、一緒にいる時間が長いことで犬が心穏やかに生活できるとされています。
4.事故やトラブルに巻き込まれにくい
室内で犬を飼育していれば、常にその様子を確認することができますが、外飼いの場合そうはいきません。部屋の中から見える場所に犬の居場所があるとしても、常時カーテンや窓を開けて外の様子を見ているということはないでしょう。
そのため、外にいる犬が何かトラブルに巻き込まれたり、脱走してしまったりしても気が付くのが遅くなってしまうことがあります。外飼いの犬をきちんと鎖やリードでつないでいても、雷や花火など大きな音でパニックを起こして脱走してしまうことは少なくありません。
檻状の犬小屋を使用していても、鍵を閉め忘れて犬が逃げ出してしまったということもあるでしょう。また、悲しいことですが飼い主の目の届かないところで、外にいる犬が通行人や近隣の人からいたずらをされたり、誘拐されてしまったりすることもあるのです。
犬が好きで連れて行ってしまうだけでなく、日頃から吠えて騒いでいる犬にマイナスの感情を抱いて故意に脱走させてしまうこともあるようです。そうした悲しいトラブルや事故に巻き込まれにくいという点でも、室内飼いの方が安全だと考えられています。
まとめ
外飼いの犬に比べて、室内飼いの犬の方が長生きすると言われている理由はいくつもあります。犬の体に負担がかからないように、室内の温度調整をしたりストレスケアができるだけでなく、近くにいることでちょっとした不調にもすぐに気がついて早期治療を始めることができます。
犬の健康を守るために大切なことは、犬の様子をこまめにチェックすることです。物理的に距離のある外飼いに比べて、室内飼いの方がそれが叶いやすいため、命や健康を守るにつながるのです。