愛犬を寝たきりにさせないための対策
1.筋肉量を維持すること
定期的に適度な運動を習慣化し、筋肉量を維持することができれば愛犬が寝たきりになる確率を低く抑えることができます。
若い犬でも運動の習慣がなければ確実に筋肉量が減ります。老犬でも毎日のお散歩を習慣にしていれば筋肉量の増加もしくは維持ができます。
重要なのは若い年齢の時から運動を習慣化し、筋肉量を維持しておくことです。
老犬になり、「筋肉が減って痩せたな」「つまづきやすくなったな」と感じるようになってから運動をさせようとしても困難な場合があります。
運動不足で肥満気味であると重い体を抱えて歩くのは大変ですし、ケガをしやすくなります。
特別な運動やハードなトレーニングをしなくても大丈夫です。将来、愛犬の寝たきり状態を防止するためには、毎日お散歩へ連れて行ってあげましょう。
2.骨密度を維持すること
犬も骨が脆くなると骨粗鬆症など骨の病気になります。骨が弱ると自宅の室内でのちょっとした出来事が骨折に繋がるなど、愛犬を寝たきりにさせる原因になります。
犬の骨密度を維持するために、気をつけてほしいことが3つあります。
1つ目は「日光浴をさせること」です。
日光を浴びることで犬の体内でビタミンDが合成されます。骨を丈夫にするために欠かせないカルシウムの吸収を助けている栄養素です。
日光の当たる窓辺でお昼寝をするだけでも構いません。
2つ目は「適度な運動をさせること」です。
骨に負荷を与えることで骨密度は維持されます。軽い負荷で構いません。お散歩が適切な負荷を与えると思います。
走ることが好きな犬であればドッグランへ出かけたり、身体能力が高い犬であればアジリティを楽しんだりするのもよいです。
3つ目は「糖質を控えること」です。
基本的にはドッグフードから適切な量の糖質を摂ることができます。犬用のおやつや人間の食べ物を与えることで過度な糖質を摂ることは避けてください。
糖質は骨を丈夫にするために欠かせないカルシウムの吸収を阻害します。
3.予防医療を受けさせること
愛犬を寝たきりにさせたくなければ、予防医療を受けさせてください。
- 狂犬病予防注射
- 混合ワクチン接種
- フィラリア症の予防薬投与
- ノミマダニの寄生予防薬投与
法律で義務付けられていてもいなくても、愛犬の健康を守るために必要な予防医療があります。
感染症の中には致死率ほぼ100%の病気もあります。一命をとりとめても後遺症によって寝たきりになる可能性があります。
ウイルスや細菌が原因になる感染症の場合、感染源となるものは目で確認することができません。いつの間にかうつっているというケースが多いでしょう。
残念ながらワクチンで予防できる病気の中には死亡率が高い病気も含まれています。ワクチンのリスクが心配な方は獣医師とよく相談してください。
ノミやダニといった寄生虫はお散歩コースや遊びに行った野外などに生息しています。このような寄生虫の体内には細菌やウイルスなどが潜んでいて、吸血時に体内に侵入してしまうこともあります。近年ダニの体内にいるSFTSウイルスが原因になる病気の報告がありました。
予防できる病気は予防してあげましょう。愛犬が寝たきりの状態にならないようにできるだけのことはしていきましょう。
4.定期的な健康診断を受けさせること
愛犬を寝たきりにさせないために定期的な健康診断を受けさせてあげてください。若い年齢であれば年に一度で構いません。持病がある場合や健康状態に不安がある場合には半年に一度をおすすめします。
シニア犬や老犬になったら日々の愛犬の健康状態や様子を日記のようにメモしておくと助かります。動物病院を受診する時にも役立ちます。少しでも異変を感じたら、すぐに動物病院へ行ける体勢を作っておくのもよいと思います。
春になると、春の健康診断キャンペーンを行う動物病院が増えます。普段より少しお得に健康診断を受けることができるチャンスです。
また、体調を崩しやすい季節の変わり目にも健康状態を把握しておく必要があります。急変を防ぐためです。
愛犬を寝たきりにさせないために、血液検査・尿検査・エコー検査・レントゲン検査などの負担が少なく、その日にできる健康診断を受けることから始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
愛犬を寝たきりにさせないための対策を4つ解説しました。
- 筋肉量を維持すること
- 骨密度を維持すること
- 予防医療を受けさせること
- 定期的な健康診断を受けさせること
愛犬が寝たきりになると仕事へ行くことも買い物へ行くことも困難になります。
大型犬であると介助や介護も体力勝負です。
少しでも長く健康に歩き続けてもらいたいからこそ、今すぐに対策を始めてほしいです。