犬が『息苦しい時』に出しているSOSサイン5選
犬は息苦しいと感じても言葉で伝えることができません。その代わり、仕草や行動でアピールしていることが多いです。ここでは犬が「息苦しい」と感じている時に見せるSOSサインを紹介します。
1.呼吸が速く荒い
最も一般的に知られているSOSサインとして、呼吸が速く荒くなるといった変化が挙げられます。いつもより呼吸が浅く「ハッハッ」と速度が上がった場合は、呼吸がしにくくなっている状態を表します。
しかし、呼吸が速く荒いからといって必ずしも異常が生じているとは限りません。ストレスや興奮状態によって気持ちを落ち着かせようとしているだけの可能性もあるので、しばらく様子を見ましょう。
2.体全体で呼吸をしている
犬は「息苦しい」と感じた時、口や鼻呼吸だけではなく体全体を使って酸素を取り込もうとします。そのため、体全体が上下に動くように大きく「ハァッハァッ」と動くことが多いです。
体全体で呼吸をしている時は、犬自身もよほど苦しいと感じています。運動をした後ならば時間経過と共に落ち着きますが、そのような状況下でなく長時間経っても治らない場合は、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
3.じっと動かず元気がない
犬は息苦しいと感じている時、必ずしも呼吸速度が速くなったり荒くなったりするとは限りません。中には、息苦しいからこそエネルギーを使わないようにとじっと動かなくなる犬もいます。
じっと動かず元気がない犬の中には、伏せや座った状態のまま動かない犬も多く、この場合は横になることを嫌がるケースもあります。横になるのを嫌がるのには必ず理由があり、何らかの違和感を感じている可能性が高いので注意深く様子を観察してください。
4.よだれの量が異常なほど多い
犬が息苦しいと感じている時、呼吸が速く荒くなると同時に、よだれの量が以上なほど多くなる傾向にあります。口呼吸することによって唾液を飲み込む回数も減少するため、よだれの分泌量が多くなります。
また、呼吸と同じくよだれを大量に分泌し、体外に排出することで、一緒に体内に篭った熱を逃がそうとする役割も担っています。そのため、あまりにもよだれの量が多い場合は、熱中症などの温度による症状を疑うべきでしょう。
5.首を伸ばして前脚を突っ張るような姿勢
犬が息苦しいとき、どうにか息苦しさを和らげようと首を伸ばして前脚を突っ張るような姿勢を見せることがあります。この姿勢は胸で呼吸することができるため、犬自身が少しだけ呼吸しやすいと感じる姿勢なのではと考えられています。
犬が息苦しそうにしている…考えられる原因は?
犬が息苦しそうにしている時、以下のような問題のないケースもあります。
- 運動後に呼吸を整えている
- 興奮時に気持ちを落ち着けている
散歩の後や運動した後、あるいは遊んでいて興奮している時などは、体温調節のために息苦しそうな仕草や行動を見せることがあります。
しかし、必ずしも心理的な要因や運動による呼吸の乱れが原因とは限りません。中には病気が原因となるケースもあるため要注意です。
- 熱中症
- 呼吸器疾患
- 心臓疾患
- 怪我の痛み
- 異物誤飲による窒息
こうした症状は早急に動物病院で診察してもらい、適切な処置をしてもらう必要があります。少しでもおかしいなと感じたら、迷わずかかりつけの動物病院に相談しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬は「苦しいよ」と伝えることができないため、今回紹介したようなサインから息苦しさを察知する必要があります。「息苦しい」サインが見られたら、注意深く様子を観察し、少しでも異変を感じた場合は動物病院へ連れて行きましょう。