1.食べてはいけない植物もある
犬が散歩に行くような場所は自然にあふれていたり、さまざまな草花が咲いていたりすることが多いと思います。
そのような場所での散歩は、犬の本能を満たして楽しませることができますが、犬にとって危険な植物があるということも把握しておきましょう。
アジサイやツツジ、オシロイバナ、アサガオなど私たちの生活に身近な植物は、犬の体に害を及ぼす可能性がある成分が含まれています。
公園の花壇などでもよく見かけるチューリップにも毒があり、特に地面に落ちていることもある球根には強い毒性があるので決して食べさせないようにしてください。
基本的にはそのような植物を犬が好んで食べることはないと思いますが、草を食べる習慣のある犬であれば意図せず口に入ってしまうことも十分考えられます。
できるだけ花壇の近くでは草を食べさせないようにするなど、注意するようにしましょう。
2.感染症の可能性
犬が草を食べるような場所では、他の犬や猫などの動物が排泄をしていることも少なくありません。
そのため、犬が食べている草に糞尿がついていることもあり、それらを介して感染症をもらってしまう危険性があるのです。
犬の排泄物に回虫などが混じっていることもありますし、たぬきや野ネズミなどの野生動物が万が一排尿していれば「レプトスピラ」で汚染されていることもあります。
そうしたものを犬が口にしてしまうと恐ろしい感染症にかかってしまうこともあるので、ワクチン接種なども含めて予防や対策が必要です。レプトスピラが予防できるのは7種混合ワクチン以上のワクチンですので、獣医師によく相談して決めてください。
3.除草剤などによる中毒
公園の芝生で使われることはあまりないと思いますが、道端に生えている草などには除草剤が使用されていることもあるので注意しましょう。
ペットを飼育している家庭でなければ、基本的に犬が草を食べることは想定されずに除草剤が撒かれてしまいます。
そのような除草剤のついた草を犬が食べると、当然中毒を起こしてしまう可能性も考えられます。
しかも、除草剤が撒いてあるかどうかについては、見た目ではわかりにくいので注意が必要です。
なかには除草剤を撒いたことを知らせてくれる看板がかけられていることもありますが、必ずそのような措置が取られるわけではないので十分気をつけなければなりません。
4.怪我や拾い食いなどにつながることも
犬が草を食べる時、当然のことながら地面に顔を近づけたり、草むらに顔を突っ込んだりすることになります。
そのような時に、草の中に落ちているものを拾い食いしてしまったり、硬く鋭い草や木の枝で顔を傷つけてしまったりすることもあるので注意しましょう。
短い芝生であれば何か落ちていればすぐに気が付きますが、草むらの中では何が落ちているかわかりにくいので、飼い主さんも拾い食いに気が付けないことがあります。
落ちているものが犬の体にとって有害である可能性もあるので、拾い食いのくせがある犬はあまり草深い場所に行かないようにさせるなど配慮してあげる必要があります。
まとめ
犬が草を食べること自体は危険なことではありませんが、人間が暮らしている場所に生えている草には除草剤などの薬品が付着していることもありますし、犬の体に害を及ぼすような植物が植えられていることもあります。
また、排泄物などが付着していて、それを介して感染症を引き起こす可能性なども考えられます。
犬が草を食べるのは、胃腸の不快感を解消するためなどと考えられていますが、必ずしも必要なものではないので、不安がある場合はやめさせるようにするといいでしょう。